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アグリビジネス業界ニュース

臭化メチルの現状と代替技術等で
植物保護ハイビジョンを開催
報農会

中村廣明理事長
(財)報農会
中村廣明理事長

 「第16回報農会シンポジウム『植物保護ハイビジョン−2001』−植物保護における新世紀の方向性−」(主催:(財)報農会)がさきごろ、東京都北区の「北とぴあ」つつじホールで開催され、「臭化メチルの現状と代替技術」等、今後の重要課題が論議された。
 冒頭、(財)報農会の中村廣明理事長は、「21世紀を迎え、報農会シンポジウム『植物保護ハイビジョン』にとっても新世紀に相応しい話題と課題を選択し、有益な情報の交換と今後の方向性を論じ合える場の提供が重要」、と開催趣旨を強調した。
功労賞表彰を受けた3氏
功労賞表彰を受けた3氏
 講演内容を見ると、「臭化メチルの現状と代替技術」((社)日本くん蒸技術協会・楯谷昭夫氏)、「アジアを中心とした稲作と雑草防除の動向」(クミアイ化学工業(株)・近藤和信氏)、「訪花昆虫と拮抗微生物の利用技術」(岐阜県農業技術研究所・田口義広氏)、「新技術による農業経営」(福島県実践農家・小川光氏)、といずれも重要課題が提出された。
 注目の「臭化メチルの現状と代替技術」では、各作物とも代替できる個別技術はほぼ揃ってきているとしながらも、「低温期の場合または次期作物の植え付けまでの期間が短い場合の土壌消毒技術の開発、育苗・栽培法の改良などを検討するとともに、実証展示をより強力に実施していく必要がある」とまとめている。
懇親会席上から
懇親会席上から
 さらに、総合討論では、「土壌伝染性ウィルス病対策における臭化メチル代替剤の問題」、「減農薬対策における複数手法」、「総合防除における品種の貢献」など忌憚のない質問が提出され、今回のシンポジウム内容をより深く理解しうる討論となった。
 なお、第16回功労賞では、木暮幹夫、山下功、山下幸彦の3氏が表彰を受けている。




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