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米購入の決め手は値段、銘柄、味の順−−主婦連が米の消費動向調査(6/15)

 消費者が米を購入する基準は、1位が価格、次いで銘柄・品種、味の順。購入する米の価格は1kg当たり400〜500円未満が最も多く、次いで500〜600円未満、300〜400円未満の順−−主婦連(和田正江会長)が行った「米の消費動向調査(平成12年度)」の結果。調査は東京、大阪、広島など19都府県の消費者1,000人を対象に昨年10月10日〜12月8日に行ったもので(回収率96.8%)、今回は30回目。調査結果の概要は次のとおり。

 1、米を購入する時、何を重視しますか?(複数回答)−−
お米を購入する時に重視するもの 価格、銘柄・品種、味、産地、減農薬や有機米、産年、精米年月日、認証マーク・確認マーク、配達してくれる、販売業者名または精米工場名−などの順。順位は前回の調査結果とほとんど変わらなかったが、数値では、「価格」で約5%、「銘柄・品種」で約6%、「減農薬や有機米」で約5%、「味」で約4%それぞれ増えている。一方、「精米年月日」や「認証マーク・確認マーク」「産年」などは下がっている。

 2、今、食べているお米は、1キログラム当たりいくらぐらいですか?−−
 400〜500円未満が33.4%で1位、次いで500〜600円未満(19.4%)、300〜400円未満(18.6%)の順。
 400〜600円未満が全体の半数以上を占めている。順位は前回と変わっていないが、「無料・贈答米」が8%で、前回より1%増えている。

 3、あなたの家庭で、今後お米の消費量は変わると思いますか?−−
 増える18.6%、変わらない53.8%、減る20.9%、わからない6.2%。半数以上が「変わらない」と回答。約2割が「増える」または「減る」と回答。前回と比べても横ばいとみられる。

 4、ふだんお米をどこで買いますか?(複数回答)−−
普段お米を買うところ スーパー80.0%、米屋41.5%、農家より直接29.3%、家族・知り合い等25.5%、生協等グループ23.1%−が5位まで。以下、一般食料品店、その他、ディスカウントストア、デパート、酒販店、コンビニエンスストアと続く。
 順位は前回結果と変わらないが、スーパーが前回39.1%から80%と約2倍になり圧倒的に1位となった。重複回答なので購入先が定着しているとは思えないが、米屋が前回より6%増えていることから、米屋への定着も期待される。スーパーの突出は、他の食材も一緒に購入できる、品揃えが豊富、気軽に出入りできる−などが要因とみられる。

 5、最近1週間の主食は?−−
 各曜日ごとに朝・昼・夕食に分けて聞いた。
 ☆朝食−ごはんとパンが半々で、それぞれ約45%。月〜金曜日のウィークデイはごはんが少し上回り、週末はパンが多くなっている。麺類はパスタ類を含めても1%そこそこだった。副食だけで済ませる人もいるが、「何も食べなかった」が週間を通して4〜6.5%になっているのは注目される。土曜日(5.7%)・日曜日(6.5%)は休日の人が多いため起床時間が遅く、2食の家庭もあるとみられる。
 ☆昼食−ごはんが圧倒的1位で、ウィークデイだけみると50%以上を占めている。次は麺類、パンと続き、週末には麺類+パスタ類とごはんが約同数。麺類・パスタ類が多いのは外食に頼っているからとみられるが、栄養面への配慮がなされているのか、疑問が残るとしている。
 ☆夕食−ごはんが突出して1位、週間を通して80%以上だった。朝・昼食と比べ「副食だけ食べた」が約3%と多いのは、お酒を飲み、副食だけ食べたと考えられる。「何も食べなかった」もわずかにみられる。

 6、食材をどんな店で購入しますか?−−
 魚・肉・野菜・総菜(そのまま食べられるおかず・副食物)ともスーパーがトップで、それぞれ53〜59%台。次いで、専門店、生協の順。
 (魚)−専門店21.4%、生協13.1%、(肉)−2位が専門店と生協で、ほとんど変わらない。(野菜)−2位が専門店と生協でほとんど変わらない。また、「直販」が他の食材より多く8.5%、デパートは少なく2.3%。(総菜)−2位はデパートで、他の食材と比べると非常に多い。専門店と生協で購入する人は少ないが、コンビニは他と比べると多く2.7%。
 都内では商店街や専門店が少なくなり、各種スーパーに吸収されているが、全国的にも同様な傾向にあることがわかる。また、野菜や総菜は、「自分で作る」という回答も多かった。

 7、お米の備蓄制度をどう思いますか?−−
お米の備蓄制度について とても必要40.2%、やや必要34.7%、どちらともいえない14.9%、わからない6.4%、必要でない1.8%。「とても必要」が前回より6%程度増え、「とても必要」「やや必要」を合わせると75%が必要と回答。
 なお、備蓄制度を「知っていた」のは80.3%、「知らなかった」は18.1%だった。「知らなかった」は前回(39.2%)の約半分で、徐々に知られつつあることがわかる。
 ☆米の銘柄で「たくわえくん」を知っていますか?−−知っていた44.8%、知らなかった53.4%。半数以上が「知らなかった」と回答。
 ☆「たくわえくん」マークが付いていますが、知っていますか?−−知っていた24.6%、知らなかった71.4%。「知らなかった」が圧倒的に多い。「たくわえくん」を知っていても、マークを知っているのはそのうちの約55%だった。
 ☆「たくわえくん」を今後どの程度買いたいと思いますか?−−とても買いたい3.1%、やや買いたい15.4%、どちらともいえない41.8%、あまり買いたくない25.7%、全く買いたくない11.2%。  「買ったことがある」と答えたのはたった9.2%。買ったこともなく、今後も買いたくないというのは、古米のうえに価格が新米と変わらないからだろう。さらに、「たくわえくん」の周知率が低く、店で見かけない等も要因と考えられるとしている。
 自由意見の中には、「一度食べてから続けて購入している」「義務として食べなければ、という気持ちがある」−などの記載もあった。

 8、備蓄を適量にするには、生産削減か、消費拡大しかないが、どう思われますか?(複数回答)−−
 生産を減らす7.5%、援助米として輸出する40.4%、輸入を減らす43.2%、もっと食べるように努力する21.0%、備蓄をやめる2.4%、加工品も国産米を利用する50.2%、消費拡大の宣伝をする17.7%。約5割の人が「加工品も国産米を利用する」と回答。2位が「輸入を減らす」43.2%、3位が「援助米として輸出する」40.4%。

 9、消費拡大にどんな方法があると思いますか?(自由記載)−−
 812件の意見記述があり、大別すると、
 「PR・宣伝(114件)」▽外国でも日本食が評価されていることをPRする、▽テレビのワイドショーを使う、▽米料理の講習会を開く、▽無洗米の宣伝をする−など。
 「学校給食(107件)」▽学校給食をできるだけごはんにする、▽給食を中学、高校に拡大する−など。
 「加工品への使用(93件)」▽「お湯を注いで3分」などカップヌードルのようにする、▽非常食として加工する、▽お菓子の分野で新製品の工夫をする−など。
 「価格(64件)」▽価格を下げる、▽加工品(ごはん・おむすび)などを安く売る−など。
 「輸入・輸出(51件)」▽援助米として輸出する、▽輸入米を減らす、▽輸入米の加工品を減らし、国産米を使用する−など。
 「料理方法(49件)」▽若い人に手間のかからない料理方法を伝える、▽食生活が洋風化したように、これからはアジア風にする−など。
 「ごはんをもっと食べよう(26件)」
 「日本型食事の良さを宣伝(22件)」
 「外食産業(20件)▽米のメニューを増やす、▽ファーストフードにもっと米製品を増やす−など。

(各、図表をクリックすると別窓で拡大表示されます。)

 
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