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利便性がうけ「骨なし魚」の需要が拡大 (6/2)

 外食・中食向けの食材市場で、骨を抜いた「骨なし魚」の需要が急伸しているという。民間調査会社の(株)富士経済が業務用食材40品目についての調査報告書「2004年 外食・中食向け食材マーケティング要覧2004」によると、「骨なし冷凍切り身魚」が外食では、03年の110億円から04年には129億円規模に、中食でも03年の20億円から26億円規模に増加すると見込まれている。
 骨なし魚は、1998年に商品化され、病院・福祉給食大手企業に採用されたことから市場形成がされた。骨が抜かれていることで、調理の手間が省けること、高齢者、入院患者にとって食べやすいことから急速に伸びてきている。外食向けとしては、病院給食、福祉施設給食が圧倒的に多いが、最近はファミリーレストランからの引き合いが増加、さらに旅館など宿泊施設などのニーズもあり、今後はさらに市場が拡大すると分析している。
 中食市場でも、量販店デリカなどでの需要拡大、弁当・惣菜、生協共同購入向け宅配、高齢者向け弁当宅配での需要拡大も見込まれている。さらに今後はデパ地下向け販売を展開していくところも多くなるとみている。
 また、外食向けの冷凍焼き魚・煮魚でも骨なしタイプが増加しており、各メーカーからの注目も高まっているという。
 骨なし魚は、福祉施設や病院からファミリーレストランや弁当そして惣菜へと市場を広げてきているわけで、「切り身魚しか知らない子ども」たちがいるといわれているが、近い将来には「魚に骨があることを知らない子ども」たちが増えるのかもしれない。
 この調査報告書についての問い合わせは、(株)富士経済 
電話03-3664-5811、FAX03-3661-0165またはE-mail:koho@fuji-keizai.co.jp
(2004.6.2)


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