農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

総合農業関連会社が誕生 多様化するニーズに対応
《サンアグロ》

久保社長

 日産アグリ(株)と三井東圧肥料(株)との肥料事業統合新会社サンアグロ(株)は4月5日、都内ホテルで設立披露パーティーを開催した。大型の総合農業関連会社が誕生したことになり、多様化するニーズに対応していく。
 席上、久保勝正社長は、日本の農業生産構造が大きく変化する局面にあるとするなか「必ずしも順風満帆の航海は期待できないが、肥料事業を中心に農薬、農産物取扱い、非農耕地用資材の各事業の拡大に邁進していきたい」と今後の抱負を語った。
 関係会社からも、「サンアグロ(株)に日産の創業の精神が引き継がれることを望む」(日産化学・藤本修一郎社長)、「統合によるシナジー効果の発揮を期待」(三井化学・藤吉建二社長)、「将来にわたって力のある会社に」(三井物産・溝之上純一専務)と新会社への期待が寄せられ、中締めを丸紅の小川和夫専務が執った。
 統合2社の歴史は古く、「日本の農業および肥料事業を先頭に立ち牽引してきた」との業界の声は多い。
 旧日産アグリの肥料事業は、1887(明治20)年の東京人造肥料会社が過燐酸石灰の製造を開始したことを源とし、以降、大日本人造肥料(株)、日産化学工業(株)、日産アグリ(株)へと事業が継承され120周年を迎えている。
 いっぽう、旧三井東圧肥料(株)の歴史も長く、1912(明治45)年に三井鉱山(株)がコークス炉ガス中のアンモニアを硫安として固定したことを源とし、以降、東洋高圧(株)、三井東圧化学(株)、三井東圧肥料(株)へと事業が継承され、これも95周年の重みをもつ。
 サンアグロ(株)および同社グループは、安全な農業資材を普及していくことで、農業場面に貢献していくことを基本理念としており、製品開発から技術サービスなど多様化する生産者のニーズに対応していく。 新会社の資本構成は日産化学工業42.4%、丸紅22.8%、三井化学19.9%、三井物産14.9%。肥料、合成培土などの製造・販売、農薬、葉たばこ生産資材およびゴルフ場向け資材などを扱い、初年度の売上高約380億円を目指していく。

化学肥料をメインとした総合農業関連会社が誕生(左) パーティー会場から(右)
化学肥料をメインとした総合農業関連会社が誕生
 パーティー会場から   
(2007.4.9)


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