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景気減速感が強まる展開 −農中総研見通し


 農林中金総研がこのほど公表した「改訂経済見通し」によると「08年度上期中は景気減速感が強まる展開」と予測した。実質GDP成長率は07年度が1.6%で、前回の1.2%と比べ上方修正だが、08年度は1.5%で前回の1.7%から下方修正した。
 07年の日本経済は生産・輸出が牽引したものの、米国経済の減速感の強まりと米サブプライム問題に伴う金融資本市場の動揺に収束の兆しが見られないことなど輸出には不安材料が多いとした。
 民間住宅投資は下げ止まりから持ち直しの動きも始まる可能性があるが、いずれにしても08年度前半の日本経済は厳しい展開になるとの予想だ。
 消費者物価は08年前半の上昇率の高まりが予想される。このため賃金などの所得の伸び悩みに直面する家計は消費抑制を強める可能性が高い。
 すでに最近の消費マインドの悪化は顕著であり、米サブプライム問題の広がりに伴う世界的な株安もマインド悪化につながっている可能性もあるだろうとしている。
 金融政策は日銀が先行きの景気改善シナリオを描いている以上、利上げを考えていると判断せざるを得ないとしながらも、米サブプライム問題などの行方を見極めることに当面は時間を費やすことになるだろうと観測している。

(2008.2.27)

 

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