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【サカタのタネ】
やっぱりチューリップは富山県

しっかりした生産者組織で発展

©サカタのタネチューリップ:夢の紫  (株)サカタのタネ(坂田宏社長...

チューリップ:夢の紫
©サカタのタネ
チューリップ:夢の紫

 (株)サカタのタネ(坂田宏社長、本社:横浜市都筑区)が友の会会員向けに発行している『園芸通信』9月号では、『安心して育てられる、質の高い球根 富山産のチューリップ』を特集した。
 誰でも1度は育てたことがあり、秋植えの球根として多くの人々から愛されているチューリップ。日本ではオランダ産をはじめ、いくつかの産地の球根が出回っているが、その品質の高さから注目されているのが「富山ブランド」のチューリップ。
 富山県におけるチューリップ生産の始まりは1918(大正7)年、水野豊造(みずのぶんぞう)氏がチューリップの球根を10球ほど導入したことに端を発し、90年の歴史を重ねた現在では名実ともに日本1の栽培面積、出荷量を誇る。
 同県が優れた生産地として発展した背景を『園芸通信』では「水と肥沃な土地」、「生産者組織の構築」を指摘している。
 「水」とは、チューリップがもっとも水分を必要とする球根肥大期に立山連峰から流れ出る潤沢な雪溶け水のことで、これに「肥沃な土地」を有効活用し産地形成に至った。その他、積雪によって温度、湿度が一定に保たれることなども有利な条件となっている。
 もう1つ、産地形成に大きく貢献したのが、「生産者を取りまとめる組織の構築」だった。富山県花卉球根農業協同組合の設立がそれで、1948(昭和23)年のこと。生産、販売を一元管理する体制ができ上がり、今日に至る。
 『園芸通信』への問い合わせは、サカタのタネ 通信販売部 電話(045)945−8824まで。

(2008.10.02)