アグリビジネス

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【クラレトレーディング】
畜舎の飼育環境、作業環境を大幅改善臭気分解シート・遮熱シートを開発

 クラレの100%子会社であるクラレトレーディングは、畜舎向けアンモニア臭分解シート「まどか」と、遮熱シート「シンクレア」を開発し、6月より販売を開始した。

アンモニア分解シート「まどか」 畜舎(馬舎・牛舎・豚舎・鶏舎)内の労働環境は、アンモニアなどの悪臭がつよく、そのため3K業種ともいわれてきた。なかでも酷暑・厳冬期の身体的疲労と作業能率低下の改善が急務となっていた。
 また、臭気が屋外に洩れ、周辺住宅地において公害となるケースや、アンモニア臭による心身的ストレスなどの問題も表面化している。
 アンモニア臭分解シート「まどか」は、臭い分子の吸着と分解を繰り返しているため、消臭効果が長期間持続する消臭シートだ。このシートには、製品化にあたり天張評価を実施した農業高校2校から「設置日からアンモニア臭が減少し、目や鼻への刺激も少なく、作業効率がアップした」との評価が寄せられた。
 また、外部機関での試験では、初期濃度11ppmあったアンモニア濃度が、24時間後には0.5ppmまで減少したとの結果を得ている。
遮熱シート「シンクレア」 一方、遮熱シート「シンクレア」は、牛舎などの屋根に被覆し、夏場の過酷な輻射熱を効果的に反射させる遮熱シートだ。牛や豚は発汗機能が弱く、夏場での体調不良による搾乳量や肉質の低下が大きな課題となっていた。
 遮熱シート「シンクレア」は、畜舎の屋根上に張るだけで室内温度を夏場で3から5度低下させることができる。室温を下げる送風機の空調費用、CO2発生量の低減も図れる。
 同社は、2005年にISO14001を取得、さらに環境への取り組みを広げるために、同社の商品およびサービスに、CO2削減効果など独自基準を定め、「エコトーク」ブランドとして展開しているが、「まどか」、「シンクレア」などをはじめ、これからも作業環境、住環境の改善に役立つ商品を訴求していく方針だ。
 「まどか」は186cm×50mで19万円、「シンクレア」は103cm×50mで10万円(共に税別)で販売されている。
◎この製品に関する問い合わせは、クラレトレーディング クラリーノ・産資事業部 TEL:06-6348-2419まで。
【写真右上・アンモニア分解シート「まどか」/左下・遮熱シート「シンクレア」】

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(2009.06.17)