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【シンジェンタ ジャパン】
農薬の安全性を最優先した研究開発体制披露

研究開発に約4000名・年間約10億ドルを投資

 シンジェンタ ジャパンは7月3日、日本およびアジアの研究開発拠点ともなっている牛久中央研究所の取り組みの全貌と今後の方向性を国内外に披露した。
 外資の物量的な戦略に国内企業はどう対応していくのか。

牛久は、日本およびアジアの作物に関する重要な役割を担っている(キャベツの試験ほ場で) “植物のちからを暮らしのなかに”をグローバル企業理念として事業展開しているシンジェンタ社。世界90カ国以上で事業展開し、2万4000人超の人たちを抱える。R&D(研究開発)は約10億ドル(08年)。
 世界各地に地域密着型の拠点をもつ同社だが、牛久においては「世界規模の研究開発体制の中で、日本およびアジアの作物に関する重要な役割を担うのが牛久中央研究」(長谷川宏中央研究所長)だという。
 牛久中央研究所の機能は生物、製剤開発、残留分析の各グループに大別され、生物は牛久研究センターおよび神座サイト(静岡県島田市)で掌握している。
agur0907080102.jpg ここに、“世界の英知を日本の農へ、日本の試験データを世界の農へ”を体系的に捉えている同社の確固たる姿勢を感じる読者は少なくないと思う。

 


 

【解説】
 今回のメディアツアーで特に印象的だったのは、「英知を集結させた製剤技術」などの研究開発にあり、同社が生産者と安全・安心な農産物を求める消費者との架け橋となっていることが指摘できる。
 農薬の研究開発に真摯に、創造力をもって挑むシンジェンタ社の姿が牛久にあった。 

(写真)
上:牛久は、日本およびアジアの作物に関する重要な役割を担っている(キャベツの試験ほ場で)
下:幅広い研究開発体制を構築(樹幹注入剤「アトラック」の実演から)

(2009.07.08)