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【コープケミカル】
売上高、利益面とも落とす厳しい結果  コープケミカル

PKセーブや園芸分野拡大で巻き返し

 コープケミカルはこのほど、「平成22年度3月期決算(連結)」を明らかにした。売上高、利益面とも、生産コストの抑制や在庫圧縮などが大きく影響し、予想以上の厳しい決算内容となった。

 売上高は、231億5700万円(前年同期比28.5%減)となった。経常利益は、価格値下げ前の原料および製品在庫に起因するコストの上昇により3600万円(同99.0%減)、当期純利益は8600万円(同94.8%減)となった。
 肥料事業を見ると、環境負荷がより少なく、農家ニーズに対応した有機肥料タイプの「基肥一発施肥肥料」や「コープペースト」・「畑のカルシウム」などの機能性商品の拡販に努めた。
 また、製品開発面では、施肥コスト抑制に対応した低PK銘柄として「らくぺー655(ペースト肥料)」や「ファームメイト536(石灰窒素入り化成肥料)」の開発を行ったほか、基肥一発タイプの農薬入り肥料「コープガード」の上市も行っている。
 化成品事業では、一昨年後半に発生した世界同時不況の影響による販売数量の低迷と値下がりにより、主力品目であるりん酸カルシウム、工業用りん酸、肥料用りん酸で大幅な減収となった。
 同社では、今後、JA全農が推進するりん酸とカリウムの成分を従来よりも抑えたPKセーブの販売に注力するとともに、園芸分野への拡大に向け「畑のカルシウム」、「エコマイルド」、「ファームメイト」などの機能性商品の拡販に尽力するなど、巻き返しをはかる。

連結部門別売上高

次期見通し

(2010.05.27)