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【富士経済】
花よりも菜園に人気 ガーデニング市場の動向  富士経済が調査

 市場調査の富士経済はライフスタイルの変化にともなって拡大が期待されているガーデニング市場を調査した結果を2月21日まとめた。

花よりも菜園に人気 ガーデニング市場の動向 調査結果は「花のガーデニングブームは去り、家庭菜園に人気」が集まっている――とのまとめとなった。
 2011年の予測は2324億円となり、07〜11年予測の伸長率は0・7%の微増とみた。
 調査はプランツ関連資材用品・機器エクステリアの4分野から市場を捉えた。 ガーデニングはブームのピークだった2000年ごろと比べ花き需要の低迷や安い輸入品の増加などから市場は成長力を欠いている。
 しかし近年は退職後の団塊世代や食の安全意識の高い主婦などを中心に家庭菜園が注目を集め、その中で従来製品の販売は落ち込む一方、ターゲットや用途が明確で、ライフスタイルなどの変化に対応したものは販売を伸ばし、参入各社は野菜向け製品や、ビギナー向けなど的を絞った製品戦略を展開中だ。
 注目される個別の市場は次の通り。

◆野菜苗市場が高成長 除草剤なども伸びる

 【野菜苗】
家庭菜園では種子よりも手軽な野菜苗の利用が多く、市場は高成長を続けており、安全な野菜を自給自足したいというニーズは今後も広がる見通し。11年予測は177億円。07〜11年予測の伸長率は約61%。
 【除草剤】
地球温暖化→気温上昇→雑草増加で需要も増加。09年は参入各社が手軽なタイプの製品を拡充し、新規ユーザーも増えたとみられ、前年比3・5%増の59億円となった。10年の市場は夏の酷暑でさらに需要が拡大したとみられる。
 【小型耕運機】
 近年は農家向けの耕運機が微減する一方、家庭菜園向けが増え、市場は拡大。09年はガス式や充電式などの新製品投入で高い伸びを示した。農機具メーカーも一般家庭向け製品の投入や販促活動を展開してユーザーの取り込みを図っている。11年予測は176億円、伸長率35%。
 調査期間は昨年9〜12月。

 

(2011.02.23)