コラム

「正義派の農政論」

一覧に戻る

【森島 賢】
わが県の国会議員はTPP参加に反対か

 JAグループが中心になって行った、TPP交渉参加に反対する国会請願に、多数の国会議員が紹介議員になった。先日のJA全中の発表によれば、その人数は、とうとう、名実ともに国会議員の半数を超え、363人になった。
 いったい、わが都道府県から選出された国会議員は、誰が紹介議員になり、誰が紹介議員にならなかったか。
 次の選挙のときの参考になるように、本欄では、それを分かりやすく表の形にした。下の地域名をクリックすると、その一覧表が出てくる。

 この表の中には、たとえば、農水相のように、TPP慎重派なのに紹介議員にならなかった議員もいる。これは、政務三役は紹介議員にならない、という慣例によるものだろう。政府は一体ということなのだろう。この点を考慮すると、国会の中の慎重派は、半数をはるかに超えている。
 それでも、首相は前のめりになってTPP参加を決めるのだろうか。そうなれば、国権の最高機関である国会との対立は、抜き差しならぬものになるだろう。それは、国民との対立を意味する。

 この表を、やや詳しくみてみよう。東京、大阪などの大都市と、その周辺から選出された議員は、紹介議員にならなかった議員が多い。このことは、中央財界が、マスコミを使って、TPP問題を農業対商工業の対立、農村と都市の対立にしようとする政治活動の成果のようにみえる。
 だが、多くの国民は、TPP参加問題はそれほど矮小な問題ではなく、国のかたちを変えるほどの重大問題であることを知っている。また、いったん参加して、嫌なら脱退すればいい、などという「坊ちゃま」たちが思いつくような、軽い問題でないことも知っている。
 国会議員たちは、そのことに気づいている。だから過半数の議員がTPP参加反対の請願の紹介者になったのだろう。

colunou1111041013.gif ↑クリックすると表が大きくなります

北海道     東北     北関東    南関東

東京    北陸信越    東海    近畿

中国    四国     九州     比例区

 

(前回 TPP反対の請願を過半数の国会議員が紹介

(前々回 TPP参加に前のめりの首相

(「正義派の農政論」に対するご意見・ご感想をお寄せください。コチラのお問い合わせフォームより、お願いいたします。)

(2011.11.04)