コラム

消費者の目

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【花ちゃん】
オリジナリティあふれる直売所を

 農産物直売所と言えば、地方の国道沿いなどで地場の野菜や果実を販売する、地産地消の前線基地です。この農産物直売所の数は、いまや全国で1万3千か所。大手コンビニエンスストアのセブンイレブンの店舗数を超えたと報じられています。全国の総売上高は1兆円とも言われ、順調に売り上げを伸ばしています。

 農産物直売所と言えば、地方の国道沿いなどで地場の野菜や果実を販売する、地産地消の前線基地です。この農産物直売所の数は、いまや全国で1万3千か所。大手コンビニエンスストアのセブンイレブンの店舗数を超えたと報じられています。全国の総売上高は1兆円とも言われ、順調に売り上げを伸ばしています。
 農産物直売所と一口に言っても、農家が軒先でやっているものから、農家グループが運営しているもの、JAが経営するもの、道の駅など自治体や第3セクターが参入したものまで、その形態はさまざまです。我が家では10年以上前から、車で15分ほど離れたところにあるJAが経営する農産物直売所を利用しています。スーパーに比べ2割から3割安い値段で新鮮な野菜が手に入るということで、週末になると非常に混みあいます。
 この直売所は品ぞろえが豊富で、農家が持ち込んだ青果だけでなく、JAのパッケージ入りのお米、農協婦人部が製造した手作りみそ、市場で仕入れてきた果物も扱っています。一方、近くのトマト農家の軒先に設置された自動販売機では、トマトの季節になると新鮮なトマトを買うことができます。品ぞろえはトマト以外にないのですが、そのおいしさを知っている近所の人たちはこの自動販売機を利用しています。

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 農産物直売所は、その経営状態や運営に携わっている人たちの考え方が、品ぞろえや価格、品質などを通じてストレートに伝わってきます。
 ある農家グループが運営する直売所は、「後から参入する農家は、先に参入していた農家と同じか、それ以上の価格をつけなければならない」というルールを設け価格維持に努めています。後発の農家は価格で勝負できない分、味で勝負するしかなく、それが直売所全体の品質の維持につながっていると言います。
 価格はスーパーよりも2割から3割高くても、品質に重きを置く人たちから支持され、順調に売り上げを伸ばしているそうです。しかし、我が家はこの直売所はほとんど利用しません。それは求めるものが違っているからにほかなりません。

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 どのような直売所が良くて、どのような直売所は駄目ということではありません。品質重視の人、価格重視の人、その中間の人など、一口に消費者と言ってもいろいろなタイプがあります。さまざまな特徴をもった直売所が増えることは、消費者にとって選択肢が広がることになります。スーパーと違ってバラエティに富んでいるのが直売所の良さだと思います。成功事例を参考にするのは構いませんが、ターゲットとしている利用者がどのような農産物を求めているのかを見極めて、オリジナリティ溢れる直売所作りにチャレンジしていただきたいものです。
 旅先やドライブの途中で、自分の好みに合った直売所を見つけるのを楽しみにしている消費者も多いのではないでしょうか。最近はカーナビのおかげで、初めての直売所であっても簡単にたどり着くことができるようになりました。週末にはETC割引で高速道路を割安で利用できます。これらもまた、直売所の追い風になっていると思います。

 

(2009.10.16)