コラム

消費者の目

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【花ちゃん】
いつの時代も変化への対応を

 昨年のリーマンショック以降、弁当箱の売り上げが急増したのだそうです。前年に比べて4〜5割増しが続いているといいますから、大変な勢いで増え続けていることになります。手作り弁当と言えば女性のものというのはもはや過去の話で、若い男性の中には自分で弁当を作って持参する人も多いとか。ついに「弁当男子」と言う言葉まで生まれました。実際に私の職場の独身男性も、自炊の延長でときどき弁当を作って持ってくるようになりました。若い男性は弁当を自分で作ることにあまり抵抗がないようです。

 昨年のリーマンショック以降、弁当箱の売り上げが急増したのだそうです。前年に比べて4〜5割増しが続いているといいますから、大変な勢いで増え続けていることになります。手作り弁当と言えば女性のものというのはもはや過去の話で、若い男性の中には自分で弁当を作って持参する人も多いとか。ついに「弁当男子」と言う言葉まで生まれました。実際に私の職場の独身男性も、自炊の延長でときどき弁当を作って持ってくるようになりました。若い男性は弁当を自分で作ることにあまり抵抗がないようです。
 一方、子供の教育費や住宅ローンを抱えた中年サラリーマンにとって、少ないお小遣いの中からお昼代を捻出するのは並大抵ではありません。マクドナルドの値段はかなり下がった気がしますが、一般にお店で食べるお昼代はそれほど変わっていないというのが正直な実感です。
 スーパーやコンビニのお弁当もかなり価格を下げてきましたが、毎日となると飽きてしまいます。加えて手作り弁当はメタボ対策にも有効となれば、中年のサラリーマンが手作り弁当に走るのは当然の帰結でしょう。

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 消費者は値段と献立のバランスに敏感です。口コミで情報交換もしているので、お得なランチを出すお店には行列ができます。そんな繁盛店であっても、値段を上げたり献立の質を下げたりした途端にお客が減ってしまいます。微妙な違いでも見逃さないので、本当に驚いてしまいます。
 また、毎日食べるものだけに、献立のバリエーションが少ない店も敬遠しがちです。私の職場の近くには10数軒のお弁当屋さんが集まっているお弁当コーナーがあるのですが、ここはその日の気分でさまざまなジャンルのお弁当が選べるのでいつも賑わっています。
 逆に、単独で販売しようとするとバリエーションの点で辛いようです。あるお弁当屋さんが会社の受付前まで来て、お弁当コーナーより安いお弁当を売っていましたが、あまり売れずにとうとう撤退しました。同僚に買わない理由を聞いてみると、選択肢が少ないという声が一番多く聞かれました。よく本屋は一軒では繁盛しないと言いますが、お弁当屋さんにも同じことが言えるようです。農産物直売所の場合にも青果物だけでなく食肉や加工品などの品ぞろえが大切だと聞いたことがありますが、これも安いだけでなく選択肢が欲しいという消費者のニーズに対応したものだと思います。

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 消費者のニーズは時代とともに変化しています。先日、ファミリーレストランの「すかいらーく」が、最後の店舗を閉店しました。1970年に1号店をオープンして、ピーク時の93年には720店もの店舗数を誇っていましたが、低価格指向に対応するために業態の変更を余儀なくされたものです。業種は違いますが、衣料品業界も低価格化への対応を進めています。ディスカウントショップのドンキ・ホーテが発売した690円ジーンズは衝撃的でした。いつの時代も消費者のニーズの変化を正しく捉え、その変化に迅速に対応できたところだけが生き残れることに変わりはありません。

(2009.11.06)