米国には農業予算とは別の農業補助金があり、それを社会政策と称している。表面に出ていない農業保護予算は大きいと指摘。一方では他国に厳しく自由化を迫っている。「アフガニスタンでもイラクでも米国のやり方は無法。よその国を“ならず者国家”などと呼ぶが、米国自身が無法者国家だ。（ＷＴＯ農業交渉などでは）そういう国を相手にしているということをもっと認識する必要があるだろう」と手厳しく批判する。米国スタンフォード大学やシカゴ大学で助教授、教授を務めてきた碩学の意見だけに重い響きがある。本紙創刊80周年記念企画の座談会での発言だ。「米国はアンフェアな国だ」ともズバリ。また「戦後の自由貿易体制には全く意味がない。その体制の中に農業を組み込んだことが大問題」と根源的な問題提起をし「人間はもうけるために生きているとする市場原理主義」を批判した。　（詳細は農業協同組合新聞創刊８０周年記念特号を）