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【慶応義塾大学総合政策学部教授】
上山 信一 氏

 「経済成長で得られる幸福に対して疑問が高まっている今こそ、GDPから国民総幸福度へ考え方を転換すべきだ」。経済成長さえすれば人は幸せになるという考え方に対する反論との位置づけで、本当の幸福のあり方について講演した。

 上山氏は昭和32年大阪市生まれ。京大法学部、プリンストン大大学院を卒業後、運輸省、マッキンゼー、米ジョージタウン大研究教授などを歴任し現職。新潟市都市政策研究所所長、国土交通省政策評価会座長など公共政策について研究している。
 1月末に農協協会、農業協同組合研究会、新世紀JA研究会が共催した講演会で「地域再生」をテーマに講演。「地域を起点にして、GDPや成長依存主義から、幸福度、生活充実度を追求するよう価値観の転換を図ろう」と呼びかけた。
 戦前には人口、国土面積、軍事力などが「国の強さ」だったが、これが戦後は「GDP」になった。日本の戦後の高度経済成長は、「安いエネルギーと食料を海外から調達できることに支えられてきた」からだが、これが行き詰まるとともに「公共事業が減り、終身雇用も崩れ、安定した社会を保つことができなくなった」のが、現在の日本の停滞の原因だと指摘。「国民1人あたりでは世界第2位の金融資産」をいかに活用するか、また「世界的に見て低い女性の就業率」を改善し、地域を再生させることで、幸福度が向上すると提言した。

(講演の詳細は 2013年新春特別講演会「地域の再生へ向けて―成長から幸福度への転換―」 で)

(2013.03.11)