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【一般社団法人農協協会会長】
佐藤 喜作

 秋田県出身。旧仁賀保町農協の元組合長、合併後にはJA秋田しんせい理事を歴任。5月29日の一般社団法人農協協会定期総会で新会長に就任した。過去に農協人文化賞も受賞している。6月17日に開催された「農協運動の仲間たちが贈る 第35回農協人文化賞」記念イベントに際し、受賞者へ祝辞を送った。

運動の旗手に心からの賛辞と祝意

 農協協会が発足し農業協同組合新聞を発行していましたが、農協法公布30周年を記念して「農協界の隠れた功績者を表彰する事業」を創設し、その名を「農協人文化賞」として昭和53年に第1回を発足、本年で第35回を迎えました。
 平成20年には文化賞創設30回を記念して、表彰方式を「農協運動の仲間達が贈る」として農協界有志と当協会とのまったく権力も権限もない立場での善意の表彰方式としました。これは他には例のない方式で、今村奈良臣東大名誉教授が選考委員長として委員各位のご協力により今回は15名の受賞者が決定されました。委員長並びに委員各位に厚く御礼を申し上げるとともに、受賞者各位に敬意と祝意を申し上げるものであります。
 昨年の34回までの受賞者も341名にもなりました。何れ劣らぬ輝かしい実積があり、部門別ではありますが、何れも一事が万事で、総ての部門に勝れた協同の成果がちりばめられているのであります。

◇     ◇

 今日、口を開けば競争が強調され、地球は一握りの勝者に独占されようとしています。そして照れ隠しの福祉などをアピールしますが、種々の格差は深刻さが増すばかりで憂うべき現状です。
 そんな流れのなか昨年は、国連が国際協同組合年とし、我が国でも盛会、有意に終了しましたが、一般国民にも世界諸国にも浸透いまだ、の感じでした。日本でも協同組合運動の理解者は少なく敵視されることもありますが、日本には世界に冠たる総合農協での活動があります。諸外国の多くは専門農協ですが、協同は人の力、人権に発した哲学だと思います。現代社会の矛盾はやがて協同組合国家を誕生させるかもしれません。いや誕生して欲しいものです。その時、この文化賞を受けた各位の実績が大きく生かされると思います。協同は平和であり、農も平和でなければなりません。まさに協同は新世紀の夢であり、希望であります。

◇     ◇

 最後に今回受賞された方々に、心からの賛辞と祝意を申し上げ、以後も変わらぬ協同組合運動の旗手として、ご活躍あれば、これに越した喜びはありません。おめでとうございました。


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