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【農事組合法人となん組合長】
熊谷 健一 氏

 「地域の暮らしをどう守っていくか。そのために法人化した」。岩手県盛岡市で944戸1200haが出資する、日本最大といわれる農事組合法人となんの設立目的をこう話す。

 熊谷さんは昭和19年岩手県生まれ。38年に飯岡農協(当時)に入組し、平成6年都南農協(当時)参事、12年JAいわて中央常務などを歴任。18年に任意組合として設立した集落営農組織を25年3月に法人化し、農事組合法人となんを設立。組合長に就任した。
 集落営農組織を法人化したのは、地域で実施したアンケートの結果、10年後に農業を続けていると答えた農業者が2割弱したいなかったからだ。農地の引き受け手をつくり、維持するためにも必要だと法人化を決意したという。
 現在の課題は、農地を任せた高齢者に、どう活動の場を与えるかということ。そのために各集落に「生活部」を設置し、法人の構成農家だけでなく、地域住民も参加できるような仕組みを考えている。熊谷さんは、「青年も高齢者も水管理や草刈りなど可能なことには参加して担い手農家を支援する。それは自分たちの健康、生きがいにもつながる。地域で生活するみなさんに仕事の役割と生きがいを分担する」構想だ。


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(2014.08.18)