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新潟県で酒造好適米新品種「越神楽」開発

−北陸研究センターなど

 酒造好適米新品種の「越神楽」(こしかぐら)を使用した新清酒が4月11日から蔵出しされ、東京や地元県内で販売される。越神楽は独立行政法人農研機構の北陸研究センター(新潟県上越市)と原酒造(株)(新潟県柏崎市)が共同開発した。酒造好適米の最高峰といわれる山田錦に匹敵し、寒冷地南部で安定した栽培ができる品種の開発をめざして育種をすすめた結果、父を北陸174、母を山田錦とした交配で誕生した。品種登録出願中だ。  越神楽の玄米千粒重は25g前後で、兵庫県産「山田錦」よりわずかに小さいが、整粒歩合はほぼ山田錦並み。高度精米耐性があるという。越神楽から作った酒は味がしっかりしてやわらかさと深み...

 酒造好適米新品種の「越神楽」(こしかぐら)を使用した新清酒が4月11日から蔵出しされ、東京や地元県内で販売される。越神楽は独立行政法人農研機構の北陸研究センター(新潟県上越市)と原酒造(株)(新潟県柏崎市)が共同開発した。酒造好適米の最高峰といわれる山田錦に匹敵し、寒冷地南部で安定した栽培ができる品種の開発をめざして育種をすすめた結果、父を北陸174、母を山田錦とした交配で誕生した。品種登録出願中だ。
 越神楽の玄米千粒重は25g前後で、兵庫県産「山田錦」よりわずかに小さいが、整粒歩合はほぼ山田錦並み。高度精米耐性があるという。越神楽から作った酒は味がしっかりしてやわらかさと深みがあり、山田錦や新潟産酒造好適米中心銘柄の五百万石とは違いがあるため、新しい商品開発が期待されるという。
 刈り取りは9月末でコシヒカリの収穫期より遅く、生産農家にとって収穫作業が重ならない利点もある。収量は日本晴れ並みで、価格いかんではかけ米としても利用が可能。
 原酒造では「精米歩合50%以下の吟醸酒用や大吟醸酒用かけ米として使用する」と話しており、今年は大吟醸酒1000本を出荷する。
 新潟県では昨年、山田錦に五百万石を交配した酒造好適米の越淡麗(こしたんれい)が誕生している。

(2008.04.10)