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ソフトセルロース利活用技術確立事業、2地区を採択

 稲わら・麦わらなどのソフトセルロースを原料にバイオエタノールを製造する技術確立に向けた実証事業を農水省は今年度から実施するが、その事業実施地区が7月1日に決まった。  採択されたのは北海道と兵庫県の2地区。北海道では大成建設とサッポロビールが事業実施主体で、南幌町と長沼町で稲わらと麦わらの収集運搬実証と、恵庭市のサッポロビール北海道工場内に設置するプラントでのバイオ燃料製造実証を行う。ソフトセルロース原料からのバイオエタノール製造には硫酸による加水分解処理が主流だが高コストのため、今回の設置プラントではアルカリ処理という低コスト技術の確立もテーマだ。  稲わらなどの収...

 稲わら・麦わらなどのソフトセルロースを原料にバイオエタノールを製造する技術確立に向けた実証事業を農水省は今年度から実施するが、その事業実施地区が7月1日に決まった。
 採択されたのは北海道と兵庫県の2地区。北海道では大成建設とサッポロビールが事業実施主体で、南幌町と長沼町で稲わらと麦わらの収集運搬実証と、恵庭市のサッポロビール北海道工場内に設置するプラントでのバイオ燃料製造実証を行う。ソフトセルロース原料からのバイオエタノール製造には硫酸による加水分解処理が主流だが高コストのため、今回の設置プラントではアルカリ処理という低コスト技術の確立もテーマだ。
 稲わらなどの収集は100haを対象として低コストの収集運搬、保管方法の確立をめざす。また、稲わら収集によって、田にすき込むことがなくなるため、それによる米の食味改善効果を確認することも実証テーマになっている。20年度から5年間の事業計画で実証経費など計約6億円が助成される。
 一方、兵庫県のプロジェクトは加西市、稲美町とその周辺市町村が実施区域で(財)ひょうご環境創造協会が稲わら・麦わらの収集運搬実証を行う。実証テーマは効率的な原料収集運搬技術のほか、燃料製造残渣を肥料として利用することによる米、麦の収量への影響も検討する。
 収集された稲わらを原料としたバイオ燃料製造の実証は三菱重工の神戸造船所内に設置するプラントで行う。同プラントでは原料を水熱分解させる方法などを実証する。22年度までの2年間の計画で実証経費など計約9億円が助成される。
 農水省では食料供給と競合しない稲わらや間伐材などを有効に活用する日本型バイオ燃料生産拡大対策を推進することにしており、その一環としてフィールド実証を行うソフトセルロース利活用技術確立事業に32億円の予算を措置した。今回の公募では2件採択されたが、予算枠は残っているため農水省では追加公募も検討している。

(2008.07.10)