農政・農協ニュース

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カキ殻をミカンの肥料に JAながさき西海と東北の生協事業連合が産直協定

 環境保全型農業を目指してJAながさき西海(長崎県)と生協のコープ東北サンネット事業連合が10月17日、産直協定を結んだ。

おいしさと笑顔をお届け 来年度からの提携事業の中には、JAのミカン栽培に、宮城県産のカキ殻を肥料として使う循環型農業の実施計画や、耕作放棄地を利用してカボチャを生産し、東北6県の生協組合員に供給するなどの計画がある。
協定書を取り交わすJAながさき西海と生協のコープ東北サンネット事業連合 宮城は広島に次ぐカキ産地。そこで廃棄される殻に含まれるカルシウムなどを長崎ミカンの肥料に有効活用して化学肥料を減らす。 JA管内は「させぼ温州」の産地だが、ミカン農家数は減っており、作付面積は横ばいだ。そんな中で産地JAと、北限より北でミカンのできない東北の生協が提携した。
 また耕作放棄地の活用を進めるが、カボチャを選んだのは他の作物に比べて手間がかからないためだ。
 ほかにも様々な提携事業に取り組むが、初年度は約2億円の商品供給を計画している。
 17日は生協代表約20人が佐世保市内のJA施設を訪れ、締結式のあと、ミカンの収穫体験を通じて生産者と交流した。
 サンネットは東北6県の7生協が加盟する事業連合(本部・仙台市)で1995年に発足。全国各地の生産者を対象にした産直活動を目指している。
 産直品の取り扱い基準は環境保全型農業を目指していること生産者と生協組合員との交流が行われていること――など。
 また農薬使用量は、野菜の場合、特別栽培以上、果物では慣行レベルを下回る基準を設定している。

(写真)協定書を取り交わすJAながさき西海と生協のコープ東北サンネット事業連合

(2009.10.21)