農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

液体調味料の残渣をバイオ燃料に  味の素

 味の素はこのほど、調味料の主力工場である川崎工場の液体調味料製造過程で生成される脱脂大豆の残渣「ヒューマス」を新たなバイオマス燃料として川崎バイオマス発電所への供給を開始した。
 発電された電力は、東京電力とその他の企業へ供給されることになっている。

「ヒューマス」 「ヒューマス」とは、大豆の植物性タンパク質を分解し、その分解物からアミノ酸を抽出したしぼりかすのこと。
 液体調味料は製造過程で食塩や水分を多く含むことから、これまでは燃料化が困難だったが、今回、製造時のろ過洗浄技術を向上させることで、「ヒューマス」の食塩濃度と水分量の低下を実現した。
味の素・川崎工場 「ヒューマス」の特長は、再生可能なエネルギーであり、燃やしてもCO2フリー(カーボンニュートラル)とみなせるバイオマス燃料であること。また、同様のバイオマス燃料である生木チップと同等の熱量を持ち、湿分除去ベースでも石炭並みの熱量を持っている。
 同社では、環境負荷の低いエネルギーへのシフトを加速させていく考え。

(写真)
上:「ヒューマス」
下:味の素・川崎工場

(2011.06.27)