農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

コメの産地情報伝達をしなかった業者を指導 農水省が米トレーサビリティ法で

 コメの原産地などを客に知らせなかったとして農水省は外食事業者などを指導し、11月29日、その件数などを取りまとめた。

 飲食店内などには法律で「当店は○○産のコメを使っています」などといった表示が必要になっているが、同省で調べたところ、平成23年10月から翌24年3月までは3件、同年4月から9月までは34件の違反を見つけて、指導をした。
 違反が多かったのは飲食店で24件。あとは飲食料品卸売業、宿泊業などが少数ある。
 指導内容は、大半が外食事業者が米飯類の産地情報を客に伝えなかったか誤って伝えたというケースだ。またコメ取引の記録に産地情報を記録しなかったとか、国内産を新潟産としたなどがあった。
 業者の中には、情報伝達が法律で義務づけられていることを知らない人もいた。
 今年3月までの違反件数が非常に少ないのは23年産米からを対象にしたためだ。今後は半年ごとに指導の件数などをとりまとめ、URLに公表していく。
 農水省の指導は「米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律」に基づき23年7月から、外食事業者などに対して、一般消費者への米穀の産地情報の伝達などが義務づけられている。この法律の通称は「米トレーサビリティ法」だ。


(関連記事)
【SBS米・米流通最前線】  なぜSBS米が高騰したのか? (2012.10.30)

「県別優先枠」を大幅に拡大 備蓄米の買い入れ方式見直しを検討  農水省 (2012.10.29)

原産地表示義務化で国産加工用米のニーズ高まる (2011.02.07)

(2012.12.03)