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20年産米9月の精米卸価格、前年産比値上がり

  農水省総合食料局が全国141の米穀卸売業者を対象に毎月実施している卸売価格調査で、20年産米の9月の全国平均の精米卸売価格(10kg、包装・消費税込み)は、19年産の同月に比べ値上がりしていることが、27日公表の調査結果でわかった。

  秋田あきたこまち、新潟一般コシヒカリ、富山コシヒカリ、滋賀コシヒカリなど調査対象になった11産地品種が全て19年産の9月価格より2.1〜7.9%高かった。新潟一般コシヒカリは4133円(最高値4893円、最低値3774円)で19年産より260円(6.7%)高。秋田あきたこまちは3553円(最高値3840円、最低値3344円)で同91円(2.6%)高。三重一般コシヒカリは3558円(最高値3759円、最低値3230円)で同227円(6.8%)高い。このほか、新潟魚沼コシヒカリは5494円(最高値5892円、最低値5143円)だった。19年産の価格は、サンプル数が少ないため、公表されていない。

◆小売価格も値上がり多い

 小売価格の調査対象は卸価格と同じ産地品種だが、特売で前年産より下がった3品種を除き、すべて前年産同期より0.8〜9.8%値上がりした。新潟一般コシヒカリは5041円(最高値6300円、最低値3950円)で133円(2.7%)高、富山コシヒカリは4445円(最高値5250円、最低値3599円)で46円(1.0%)高、千葉ふさおとめ3774(最高値4360円、最低値3180円)で57円(1.5%)高など。新潟魚沼コシヒカリは7030円(最高値8000円、最低値6480円)。卸価格同様前年産の価格は公表されていない。
 成約がない、上場がないなどで、公設の(財)コメ価格センターでは20年産米の取引価格は1銘柄も決まっていない。全農などと卸との相対価格は前年より高く設定されている(都内卸)。また、卸間売買の日本コメ市場の9月29日の取引会では、成約された33産地銘柄の平均価格は前年産同期より約1割上昇した。農水省調査結果には、こうした傾向が反映されているようだ。

(2008.10.27)