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値頃感・カロリーゼロ商品に需要高まる  富士経済の市場動向調査

 今年の8月から加工食品の国内市場について調査を行っている富士経済は、3回めとなる市場動向を12月14日、発表した。

 今回はデザートや米飯、めん類など6カテゴリー63品目について調査した。
 全てのカテゴリーで前年に比べ需要の拡大が見られたが、特に注目される品目は量販店やコンビニなどで販売しているシューやケーキなどの「手作り風デザート」。伸び率は前年に比べ103.9%で売価を下げたことが需要を伸ばすきっかけとなった。
 ドライゼリーは2008年にマルハニチロ食品が発売した「ゼリーdeゼロ」が女性の需要をつかんでヒットしたことで、他社からもカロリーゼロ商品が発売され前年比109.7%の好調な伸びを見せた。しかし2010年はカロリーゼロ商品投入の落ち着きにより市場拡大は緩やかになると予測されている。
 無菌包装米飯とレトルトライスの調査では、無菌包装米飯の食感に優れる点やレンジ調理できる簡便性が消費者ニーズに適って需要拡大を牽引した。また新型インフルエンザ報道による買い置きも需要拡大の要因となった。
 昨年は値上げなどの原因でマイナスだったスナックめん市場だが、2009年は値頃感のあるPB商品の人気以外にも、焼きそばのNB商品人気の強さや、めんにこだわった明星食品の「極麺」、具材を強化した日清食品の「カップヌードル」が需要を促し、前年に比べ102.8%の伸びを見せた。
 その他のカテゴリーでは景気低迷による内食需要の高まりからお好み焼き粉の需要拡大が顕著だった。去年から需要は拡大しているが、2009年は前年を上回る伸びを見込んでいる。

(2009.12.16)