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農業人口減少最大幅となる 規模拡大や多角化は進む  農林業センサス

 日本の農業就業人口は05年の前回調査より75万人減少し、260万人になったと9月7日、農水省が「10年農林業センサス」(暫定値)を発表した。

農業就業人口の推移(全国) 5年間の減少率は22.4%で、比較できる調査になった85年以降では最大となった。90年の就業人口は482万人だった。20年間で半分近く減ったことになる。
 就業人口の平均年齢は65.8歳で、初めて65歳を超えた。95年と比べると6.7歳の上昇だ。 昭和1けた世代が引退したあとを、新たな就農者でカバーできない状況だ。
 耕作放棄地面積は40万haとなり、85年に比べ27万haも増えた。5年前との比較では1万haの増加で増加率は2.6%となったが、増加幅は2000年以後、縮小してきている。
 販売農家数は163万1000戸で16.9%減少した。 耕地面積規模別に農業経営体数をみると、5ha未満層は減少しているが、それ以上層では規模が大きくなるにしたがって増加率が高くなり、1経営体当たりの面積は5年前の1.9haから2.2haに拡大した。
 農業経営体数は167万6000となり、5年前に比べ33万3000減少した。
 組織形態別では法人の経営体は2万2000で16%増加した。
 6次産業化の取り組みでは、農産物の加工をする農業経営体が3万4000となり、約43%の大幅増となった。

耕作放棄地面積の推移(全国)

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 林業経営体数は14万1000で5年前に比べて6万減少した。林野面積は2491万haで、林野率は66.8%となった。

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 農林業センサスは1950年以降5年ごとに実施しており、今回が13回目となる。今回は「2010年世界農林業センサス」と呼ばれ、国連食糧農業機関(FAО)が提唱する「2010年農業センサスのための世界計画」を受けて実施している。

(2010.09.10)