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アルコール・脂肪「ゼロ」人気が継続  2010年の加工食品市場

 富士経済は今年8月から6回に分けて加工食品の国内市場を調査している。このたび第1回から第3回まで行った16カテゴリー182品目の調査結果をまとめ、2010年見込みと11年の展望を発表した。

◆ハイボール人気で市場2倍に


 菓子はプレッツェルが前年比13%増、スナック菓子は不況による外出控えで前年比12%増のポテトシューストリングを中心に多くの品目で市場が拡大した。
 アルコール飲料は2009年にサントリー酒類が缶入りタイプの「角ハイボール」を投入したことで水割り洋酒の市場が拡大し、10年も各メーカーからの商品投入で売上げが好調なことから、市場は前年比の2.2倍になると見込んでいる。
 マッコリは眞露ジャパンが今年3月、本格的に市場導入しTVCMなどのプロモーションを行ったことで注目度が高まり、前年比約2倍の拡大を見込んでいる。
 ビアテイスト飲料は、キリンビールの「キリンフリー」を筆頭にその他3大メーカーからの商品投入で市場が急拡大した09年に引き続いて売れ行きは好調で、10年も前年比67%を見込んでいる。


◆アイスクリーム市場は猛暑で好調


 チルドデザートの注目市場は07年に本格化した「脂肪0%ヨーグルトシリーズ」。トップシェアを占める明治乳業、森永乳業などから様々な商品が発売され急成長した09年に引き続き、各社からの商品発売で前年比35%増を見込んでいる。
 また手作り風和菓子も猛暑による夏場の需要拡大や、各コンビニエンスストアで展開している独自ブランドからの新商品の投入など前年比21%増を見込んでいる。
 フローズンデザートは今夏の記録的な猛暑が影響して全品目で伸び、特にアイスクリーム類は前年比9%増を見込んでいる。09年は冷夏の影響で大幅に落ち込んだ氷菓の需要が特に高まった。
 その他ステープルでは節約志向による内食化で需要が高まったホットケーキミックスの売上げが引き続き好調なことから、10年も前年比11%増を見込んでいる。

(2010.12.17)