特集

全農の平成25農薬年度

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JA全農の平成25農薬年度基幹品目特集(1) 園芸品目編

・特別重点推進品目
・重点推進品目
・系統育成品目
・大型規格設定品目

 全農では、効果が優れ、低コスト・安全・省力などの利点があり、農家の営農に役立つ農薬を基幹品目として位置づけ、普及推進に取り組んでいる。
 ここでは、平成25農薬年度の基幹品目うちの園芸品目を紹介する。
 全国的に設定している品目一覧は表(本文中)の通りだが、基幹品目の中でも特に事業推進上重要と位置付けられる品目を特別重点推進品目、重点推進品目、系統育成品目として設定し、さらにコスト削減に寄与できる大型規格も設定しているので、あわせて紹介する。

【特別重点推進品目】

 基幹品目の中でも特に重要な品目で、系統主導で品目推進を図る品目を選定している。
 特別重点品目に選定された品目は、ジェイエース水溶剤、ジェイエース粒剤だ。ジェイエースは、ジェネリック農薬として全農が開発した剤でありコスト低減に貢献している。


【重点推進品目】

 基幹品目の中で、大型かつ全国的な品目で、事業推進上特に重要な品目を選定している。
 重点品目に選定された品目は、園芸殺虫剤のプレオフロアブル、殺ダニ剤のバロックフロアブル、不可欠用途臭化メチルの使用終了に伴い注目されている土壌消毒剤のソイリーン、非選択性茎葉処理除草剤のラウンドアップマックスロードがある。いずれも、それぞれの分野で重要な存在感を示す品目だ。なお、ペンコゼブ水和剤・フロアブル・グリーンペンコゼブ水和剤は全農で開発したジェネリック農薬であり、その汎用性の広さや使いやすさが好評だ。


【系統育成品目】

 全農の試験等を通じその効果や作物への安全性が確認されている品目で、防除上必須の品目であり、系統主導で普及推進を図りたい品目を選定している。
系統育成品目に選定された品目は、園芸殺虫剤のアクタラ顆粒水溶剤・粒剤5、アニキ乳剤、エスマルクDF、サムコルフロアブル10、スタークル顆粒水溶剤・粒剤、ハチハチ乳剤・フロアブル、フェニックス顆粒水和剤・フロアブル、ペガサス顆粒水和剤、殺ダニ剤のダニサラバフロアブル、ダニゲッターフロアブル、ダニエモンフロアブルだ。いずれも、大型品目に成長する見込みのある品目として選定されており、効果が高く、既に現場で普及されている品目もある。
 また、25農薬年度からペガサスフロアブルを新規に選定した。大豆・エダマメを中心にチョウ目害虫に効果が高い新規殺虫剤だ。
 なお、これらの他に25農薬年度から殺菌剤のリドミルゴールドMZ水和剤、ファンタジスタ顆粒水和剤、除草剤のザクサ液剤が基幹品目として加わった。
 また、スプラサイド剤については、カンキツ・リンゴ・茶などの栽培農家を中心に、各種カイガラムシ類やロウムシ類に対する特効薬として広く愛用されていることから、全農が日本における本剤の権利を譲り受けた剤だ。25農薬年度からはクミアイ化学工業を通じて販売を継続する。


【大型規格設定品目】

 全農では、担い手農家支援のひとつとして、通常の規格よりも割安な「大型規格」を設定している。大型規格を使用することにより、単位面積あたりの防除コストを引き下げ、省力化を図ることもできる。ラインナップの更なる充実化をめざしている。
 園芸農薬で大型規格が設定されている品目は、茎葉処理除草剤のラウンドアップマックスロード、バスタ液剤、プリグロックスL、タッチダウンiQ、ザクサ液剤があり、これらは2リットルから200リットルまで多くの規格をそろえている。麦、大豆など特にコスト低減が求められる畑作場面ではクリアターン細粒剤F・乳剤、トレファノサイド粒剤2.5・乳剤、ゴーゴーサン細粒剤F・乳剤30といった汎用性の高い土壌処理除草剤を設定している。
 さらに、新規品目だボクサー剤は1つの有効成分でイネ科から広葉まで幅広い雑草をカバーする麦用の除草剤で、抵抗性の雑草にも効果が高い。その他、殺虫剤・殺菌剤では、ダイアジノン粒剤10、ダントツ粒剤、エコピタ液剤、トルネードフロアブル、ネマトリンエース粒剤、マネージトレボンフロアブル、バロックフロアブル、サムコルフロアブル10とプレバソンフロアブル5、さらに植物調整剤のトマトトーンがある。
 また、先述の特別重点品目だジェイエース粒剤について10kg規格を上市した。低コスト農薬の大型規格化により、大規模農家を中心とした生産者のコスト低減に貢献したい。
 なお、大型規格は地域によって取り扱いが異なるので、まずは最寄のJAで確認してほしい。

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toku1212141402.gifのサムネール画像

 (上図はクリックするとPDFファイルが出てきます)

(2012.12.14)