山は市場原理と闘っている-森を守る文明と壊す文明との対立
- 著者
- 安田喜憲
- 発行所
- 東洋経済新報社
- 発行日
- 2009年12月31日
- 定価
- 2400円+税
- 評者
- 太田猛彦 / 東京大学名誉教授
花粉分析を用いた環境考古学の大家として著名な安田喜憲氏の「山は市場原理主義と闘っている」は、山を介した畑作牧畜民と稲作漁撈民との比較文明論である。
日本人にとっての森を考える
花粉分析を用いた環境考古学の大家として著名な安田喜憲氏の「山は市場原理主義と闘っている」は、山を介した畑作牧畜民と稲作漁撈民との比較文明論である。
すなわち民族を取り巻く環境や食物がその民族の文明に影響を及ぼすことに注目して、前者の文明を「力と闘争の文明・動物文明」、後者の文明を「美と慈悲の文明・植物文明」と呼び、両者の性格を詳細に論じている。
その結果、「力と闘争の文明」の象徴ともいえる一神教・キリスト教を崇拝する西欧・アメリカ文明が生み出した市場原理主義は地球環境問題を引き起こす極悪の経済システムであるとし、人類が最悪のシナリオを回避するためには、日本人が奉じてきた「美と慈悲の文明」の特徴である自然への畏敬の念や他者への思いやりを内包する経済システムへの転換が必要であるとしている。
重要な記事
最新の記事
-
たまねぎべと病 近畿、中国、四国で多発のおそれ 令和6年度病害虫発生予報第1号 農水省2024年4月18日
-
春メロン4億円の販売を目指す JAくま2024年4月18日
-
安全性検査をクリアの農業機械 農用トラクターなど1機種25型式を公表 農研機構2024年4月18日
-
JAグループのガソリンスタンドに急速充電器「DMM EV CHARGE」導入2024年4月18日
-
【スマート農業の風】(3)データ駆動型農業へ転換しよう2024年4月18日
-
入会牧野【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第287回2024年4月18日
-
チューリップ切り花が復活の兆し【花づくりの現場から 宇田明】第33回2024年4月18日
-
4月1日新事務所移転 緑の安全推進協会2024年4月18日
-
東京農大と共同研究 良食味米「コシヒカリ」で低糖質米を実現 栽培手法を確立 ジェイフロンティア2024年4月18日
-
Oisix「おいしくアップサイクル ふぞろいキウイチップス」など3種発売2024年4月18日
-
「飯縄山」からの伏流水で育つ米と玄米の直売市開催 長野県飯綱町2024年4月18日
-
「食品製造現場におけるロボット等導入及び運用時の衛生管理ガイドライン」を策定 農水省2024年4月18日
-
「みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業」実施計画認定を取得 アイアグリ2024年4月18日
-
微粉砕加工で機能性を付与 北海道産小麦粉「CRONOS」発売 小田象製粉2024年4月18日
-
発色が早いわい性ハボタン「ローブ ホワイト」種子発売 サカタのタネ2024年4月18日
-
日本の原風景「棚田」の魅力を1枚に「棚田カード」第4弾を発行 農水省2024年4月18日
-
鳥インフル ブルガリアからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年4月18日
-
次世代へ繋がる循環型酪農・林業へ 三井住友フィナンシャルグループと協業 ホウライ2024年4月18日
-
国内最大級のドローン専門展示会「第9回JapanDrone2024」6月5日から開催2024年4月18日
-
吉田羊が情感たっぷりに 新CM「すごいよ パウダールウ」篇 エスビー食品2024年4月18日