農薬の創製研究の動向―安全で環境に優しい農薬開発の展開―
- 著者
- 梅津憲治(監修)
- 発行所
- シーエムシー出版
- 発行日
- 2018年3月30日
- 定価
- 8万8000円+税
- サイズ等
- B5判、377頁
- 評者
本書は、農薬開発の歴史から世界的な市場動向、殺菌剤、殺虫剤、除草剤などの最新の研究開発動向までを網羅的にまとめた解説書である。2050年には世界の人口が97憶人を超えると予測され、食糧の持続的安定的供給が喫緊の課題となっている。しかし水不足や砂漠化、地球規模の異常気象の中、耕地面積の大幅な拡大は望めない状況であり、農産物の生産性や品質の向上に大きく貢献する農薬の役割はますます重要になってきている。とくにわが国農薬企業による新規農薬の創製力は世界的にも高く評価されており、本書ではその研究開発の第一線で活躍している産官学の気鋭の研究者が、それぞれの専門分野について最新の技術情報を幅広く取りまとめている。2009年に発行された前書「農薬からアグロバイオレギュレータ―の展開―病害虫雑草制御の現状と将来―」(山本 出監修)の内容を踏まえ、最新の動向はもちろん、新たにゲノム創薬やケミカルバイオロジー、生物農薬とIPM、遺伝子組換え作物の動向、中国における研究開発動向なども加えて内容を充実させた久々の新刊書となる。
序章 農薬の開発戦略の変遷、第1章 新規農薬の研究開発の世界的動向、第2章 世界の農業生産と農薬市場の動向、第3章 国内外の農薬登録制度:最近の動向、第4章 殺菌剤の開発動向、第5章 殺虫剤の開発動向、第6章 殺ダニ剤の開発とハダニ類防除技術の最近の動向、第7章 殺線虫剤の開発動向、第8章 除草剤および植物成長調節剤の開発動向、第9章 天然物由来および天然物関連の農薬開発動向、第10章 ゲノム情報を基にした農薬の創製研究および病害虫防除技術、第11章 ケミカルバイオロジーによる農薬の創製研究、第12章 製剤・施用法の基礎とその最新技術動向、第13章 生物農薬とIPM、第14章 農薬の構造活性相関研究-新規農薬の創製を目指して、第15章 遺伝子組換え作物の動向、第16章 中国における農薬創製研究の動向。
新規農薬の創製に関わる研究者や技術者、農薬製品の研究開発やマーケティング担当者などに幅広く活用いただきたい1冊。
重要な記事
最新の記事
-
たまねぎべと病 近畿、中国、四国で多発のおそれ 令和6年度病害虫発生予報第1号 農水省2024年4月18日
-
春メロン4億円の販売を目指す JAくま2024年4月18日
-
JAグループのガソリンスタンドに急速充電器「DMM EV CHARGE」導入2024年4月18日
-
【スマート農業の風】(3)データ駆動型農業へ転換しよう2024年4月18日
-
入会牧野【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第287回2024年4月18日
-
チューリップ切り花が復活の兆し【花づくりの現場から 宇田明】第33回2024年4月18日
-
4月1日新事務所移転 緑の安全推進協会2024年4月18日
-
東京農大と共同研究 良食味米「コシヒカリ」で低糖質米を実現 栽培手法を確立 ジェイフロンティア2024年4月18日
-
Oisix「おいしくアップサイクル ふぞろいキウイチップス」など3種発売2024年4月18日
-
「飯縄山」からの伏流水で育つ米と玄米の直売市開催 長野県飯綱町2024年4月18日
-
「食品製造現場におけるロボット等導入及び運用時の衛生管理ガイドライン」を策定 農水省2024年4月18日
-
「みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業」実施計画認定を取得 アイアグリ2024年4月18日
-
微粉砕加工で機能性を付与 北海道産小麦粉「CRONOS」発売 小田象製粉2024年4月18日
-
発色が早いわい性ハボタン「ローブ ホワイト」種子発売 サカタのタネ2024年4月18日
-
日本の原風景「棚田」の魅力を1枚に「棚田カード」第4弾を発行 農水省2024年4月18日
-
鳥インフル ブルガリアからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年4月18日
-
次世代へ繋がる循環型酪農・林業へ 三井住友フィナンシャルグループと協業 ホウライ2024年4月18日
-
国内最大級のドローン専門展示会「第9回JapanDrone2024」6月5日から開催2024年4月18日
-
吉田羊が情感たっぷりに 新CM「すごいよ パウダールウ」篇 エスビー食品2024年4月18日
-
回収したメタンガスを有機肥料へ転換 米Windfall Bio社へ出資 NCIF2024年4月18日