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(027)企業ランキングから何を読み取るか2017年4月14日

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【三石誠司 宮城大学教授】

 フォーチュン誌が発表したグローバル500というランキングを見ると、2016年の、世界で最も総売上高が多い企業がよくわかる。以下に1~10位を示す。社名、売上高(ドル)、本社の所在国、従業員数、の順である。 http://beta.fortune.com/global500/list
 
1. Walmart($4821億)米・230万
2. State Grid($3296億)中国・93万
3. China National Petroleum($2993億)中国・159万
4. Sinopec Group($2943億)中国・81万
5. Royal Dutch Shell($2722億)英蘭・9万
6. Exxon Mobil($2462億)米・7.6万
7. Volkswagen($2366億)独・61万
8. Toyota Motor($2,366億)日本・35万
9. Apple($2337億)米・11万
10. BP($2260億)英・8万

  ※  ※  ※

 このリストは現代社会の企業と生き方について、実に様々なことを伝えてくれる。
 第1に、世界最大の売上高を示している企業は日本でも非常に良く知られたウォルマートであること。売上高4821億ドルは1ドル=110円で換算すると、約53兆円となる。従業員数は230万人。変な覚え方で申し訳ないが、これは宮城県の全人口に等しい。
 第2に、2~4位を中国企業が占めていること。2位のステート・グリッドは漢字では国家電網公司と書き、世界最大の電力配送企業である。3位の漢字表記は中国石油天然気集団であり、通称はCNPCと言う。これは中国国務院直属の国有石油企業である。4位の漢字表記は中国石油化工集団であり、こちらは中国最大の石油会社・石油化学企業である。
 第3に、石油関係企業が多い。先に述べた3位、4位に加え、5位のロイヤル・ダッチ・シェルは、オランダとイギリスの合弁企業であり、こちらもシェル石油で有名である。6位のエクソン・モービルは米国企業だが、本社は米国テキサス州にある石油メジャーの最大手企業である。さらに10位のBPはイギリスの石油企業であり、かつてはブリティッシュ・ペトロリアム(英国石油)と言ったが、現在ではBPが正式社名である。
 つまり、上位10社のうち、半分の5社が石油関連企業ということになる。現代社会がいかに石油に依存しているかは様々なところで語られているが、企業の売上高ランキングで見れば、一目瞭然である。
 第4に、7位のフォルクスワーゲンと8位のトヨタは、いずれも自動車会社である。筆者は車を所有していないが、現代社会に車は必需品であろうし、石油企業には製品であるガソリンを使用してくれる顧客を開拓してくれる良いパートナーということになる。

  ※  ※  ※

 第5に、アップルのベスト10入りは今回が初めてではないかと思う。昨年は15位ということを考えれば大躍進である。アップルは米国籍の企業であり、従業員数は11万人とされているが、実際のところはどうであろうか。これには巷で良く見るアップルストアの従業員までが含まれているのかどうか、筆者にはわからない。
 また、アップルの製品はどこで誰が作っているかを調べて見ると興味深い。公開されているサプライヤー・リストを見ると、日本を含め、まさに世界中から部品を調達しているが、圧倒的に中国が多い。
 例えば、シャープの買収ですっかり有名になった鴻海精密工業を中核に持つフォックスコン(Foxconn、鴻海科技集団 / 富士康科技集団)という台湾の企業グループは、電子機器の受託生産では世界最大であり、アップルやアマゾン、デルなどの大手メーカーと取引をしている。フォックスコンの中国の生産工場は従業員数が数十万人といわれ、それだけで大都市を形成しているようだ。言い換えれば、アップルの製品の製造・販売に携わっているのは11万人ではなく、恐らくその数倍以上が関わっているということになる。

  ※  ※  ※

 こうした仕組は恐らく、上で述べた巨大企業だけでなく、他の多くの組織でも同様であろうし、食と農の世界も例外ではないと思う。問題は、そこそこのリターンを得て仕組に使われる身となるか、あるいは自らの意志と能力、あるいは技術やスキルで、仕組を活用することが出来るかどうかであろう。現代社会では農家だけでなく、全ての仕事にそれが問われている。

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