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特集:JA共済優績表彰2014

2014.05.15 
【JA共済大賞に輝く3JAの取り組み】JAへの信頼を高め、いのちとくらしを守る一覧へ

・JAセレサ川崎
・JA兵庫六甲
・JAならけん

 平成25年度のJA共済大賞を受賞した3JAの共通点は、支店を基盤に相談活動を通じた組合員や地域の人との間で日常的なつながりが強いところにある。LAだけでなく、常勤役員から窓口の担当者まで、役職員が一体となった推進活動を徹底している。特に、組合員一人ひとりの情報を丹念に集め、家庭の事情にあった商品を提案したことが、JAに対する組合員の信頼を高めている。

自ら決めた「約束」を実現
保有純増へ本・支店が一丸
JAセレサ川崎(神奈川県)

JAセレサ川崎の位置 神奈川県のJAセレサ川崎は平成25年度、共済推進を強化するための新たな体制づくりなどが効果を挙げ、JA共済大賞を初受賞しました。
 生命・建物更生共済の保有契約高の増加額が69億円と目標の230%に達しました。柴原裕組合長は「目標に掲げていた保有純増に注力した結果、今回の受賞につながり光栄です。総代会で承認いただいた計画をやり遂げることは使命でありマニフェストという意識のもと、職員が愚直に取り組んだ成果です」と喜びを語ります。
 通常総代会で示した事業計画は、職員から吸い上げた意見を基に、“ボトムアップ”で決めたものです。組合員や地域に貢献するため、職員一人ひとりが自ら進んで定めた「果たすべき約束」であるということを全役職員が常に意識し共有してきました。
JAセレサ川崎本店 25年度の共済事業実績は生命・建物更生共済の保有契約高が1兆6335億円、生命・建物更生共済新契約が1606億円、自動車共済新契約が1万4223件となっています。生命・建物更生共済新契約のうち、生命共済が453億円、建物更生共済が1152億円。医療系共済は2296件、年金共済は29億円(年金年額)の実績を挙げました。

◆本店・支店が団結して成果

(上から)柴原裕組合長、原修一副組合長、立川勲副組合長、山本英美専務、村田弘己常務 JAでは25年度の目標を保有純増30億円としました。一時は保有契約高が期首より100億円超の減少になったこともありました。JAは全38支店の中でマイナスの大きい店舗の支店長を対象とした実績検討会を8月に実施。翌年の1月には全店舗を挙げた長期共済保有高目標必達運動を展開し、本・支店一致団結して保有純増が達成できるよう努力しました。
 また柴原組合長自ら、すでに達成している店舗の支店長にも一層の上積みを図るよう強く訴えました。LA140人を各支店に2〜6人配置し、LA新契約実績占有率は96.8%です。スマイルサポーターからの情報などを手掛かりに、保障点検活動に努めてきめ細かく提案をしました。LAの育成においては、日々の支店のLA管理者による指導に加え、若手LAを一堂に集め1泊2日の実務研修を実施。
 更には、渉外を管轄する本店事業推進部の元優績LAをマイナスの大きい支店に派遣し指導するなど、渉外活動のレベルアップを図りました。

◆機動力強化へ推進体制変更

 保有純増のV字回復を果たすことができたのはこうした働き掛けに加え、平成25年度に事業推進部内を貯金と共済推進の担当課に分けたことが大きく影響しました。24年度までは信用・共済の普及活動を一つの課で進めてきましたが、両事業の取組格差に課題がありました。
 さらに、支店長に指示ができる立場の副部長職を同部内に新設。副部長と課長が支店を巡回するなど、機動力を大幅に高めながら、本店と支店の指揮命令系統を明確にすることで事業の進捗状況や本店の意向が全職員にスムーズに伝わるようになりました。事業推進部の石井士郎部長は「共済推進に専念できる体制になり、各店舗を前年以上巡回することで支店と本店との情報共有が活発となり、最後の追い上げにつながった」と手ごたえを語りました。

(写真上から)
柴原裕組合長、原修一副組合長、立川勲副組合長、山本英美専務、村田弘己常務

◆総合力発揮で住民生活守る

食農教育で田植え体験 大都市の川崎市にあって管内は工業地帯やビル群を抱える典型的な都市型JAです。年々農地が減っていく厳しい環境の中にある一方、ファーマーズマーケット「セレサモス」には年間30万人近い来店者が訪れ、農業まつり等で生鮮野菜を配布すると長蛇の列ができるなど農業を核にした事業展開がかつてないほど盛り上がりをみせ、地域住民の心をつかんでいます。
 村田弘己常務は「営農はもちろん金融・共済もあるのがJA。これからも農業を中核とした総合事業の強みを発揮し地域とともに歩んでいきます」と力強く語りました。LA中心の推進となっている現状を踏まえ、26年度は窓口に立ち寄った人に共済を勧める提案力を高めようとスマイルサポーターの育成にも今まで以上に力を注いでいくとしています。

(写真)
食農教育で田植え体験

【JA概要】
 JAセレサ川崎は、神奈川県川崎市を管内に、平成9年に市内の川崎信用、川崎、川崎市中央、川崎市多摩の4JAが合併して誕生しました。多摩川梨のほか、トマトなど施設園芸野菜も盛んです。市内で採れた農産物を「かわさきそだち」とブランド化しています。食育・農業体験など地域貢献活動が活発で、県内外から高い評価を受けています。平成24年度はJA全中の「第26回広報大賞」を受賞するなど広報活動にも力を注いでいます。平成25年度末現在の組合員数は5万9906人(うち正組合員数5831人)、職員数は1059人(うち正職員数987人)。

 



くらしの相談員がJAの顔
信頼高め、3年連続受賞
JA兵庫六甲(兵庫県)

 JA兵庫六甲は平成25年度、3年連続でJA共済大賞を受賞する偉業を成し遂げました。総合渉外の「くらしの相談員」が事業の垣根なく地域に密着した訪問活動を展開。北畑親昭組合長は「今回の受賞は、組合員のくらしの安全・安心のため、相談員が組合員の思い、悩みをきちんと聞き、つながりを密にする取組みを地道に続けてきた結果だと考えます」と話します。

◆エリアに応じ支店を見直し

JA兵庫六甲の位置 平成25年度の共済事業実績は、生命・建物更生共済の保有契約高が2兆1368億円、生命・建物更生共済新契約が1928億円、自動車共済新契約が3万1014件となっています。生命・建物更生共済新契約のうち、生命共済が668億円、建物更生共済が1260億円。医療系共済は5152件、年金共済は12億円(年金年額)の実績を挙げました。
 特に生命・建物更生共済の保有契約高は、年度期首に比べ23億円増と2年連続で純増を達成。吉田康弘副組合長は「万が一の時に備える保障の額は組合員のくらしを守る上での指標です。保有契約高を伸ばせたことが一番うれしい」と振り返ります。
JA兵庫六甲本店 JA兵庫六甲は兵庫県南東部の神戸・阪神地域が管内ですが、農業地帯と市街地が混在し、共済推進でもエリアに応じた戦略が重要になっています。山脇利文専務は「都市部では新たな仲間づくりにもトライしていけるよう支店体制を見直し、推進目標とともに人員などを機動的に配置するようにしています」と説明します。
 推進の主役は「くらしの相談員」です。平均年齢は20歳代後半と若く、25年度は55支店に合計210人を配置しました。1人あたり約200戸を担当し、共済・信用事業の推進のほか営農、資産管理の相談受付や専門部署への取次ぎなどの業務を総合的に行うため、相談員がJAの顔であり相談窓口となります。

(写真)
JA兵庫六甲本店

◆210人の相談員が隈なく目配り

(写真上から)北畑親昭組合長、吉田康弘副組合長、山脇利文専務、前田憲成常務  「くらしの相談員は、各組合員世帯の専任担当の位置づけになっているため、組合員の家族構成やライフイベントなど、ニーズに合った保障の提案ができます」と前田憲成常務。25年度の共済推進では、[1]生命・建物更生共済の保有契約高目標の必達[2]保障見直し提案[3]生存保障系(医療・がん・介護)共済・こども共済の提案を重点項目として掲げました。
 また、相談員に対して事業の偏りなく組合員情報の蓄積を促すため、共済新契約獲得目標だけでなく信用や営農、資産管理の情報を収集した際も評価する独自のポイント制度を導入。総合的に評価し、モチベーションの維持・向上に役立てています。

◆情報の共有へ、電子日報活用

 人材の育成にも積極的です。25年度からは支店を束ねる地域事業本部にくらしの相談員トレーナーを配置し、相談員をサポート。また、導入4年目の「組合員深耕日報(電子日報)」は、相談員が利用者情報を入力して提案に活用するほか、役員、本・支店管理者、相談員の間で訪問・提案件数などの情報を共有できるツールとなっています。
 優績の相談員から推進話法や体験を学ぶことができる自由参加の研修会も始めました。生活文化事業部の高塚登志代ゼネラルマネージャー(GM)は「相談員の育成では自ら学ぶ姿勢や相互の情報交換を大切にしています」と自主参加の意義を強調します。同事業部の大口和周GMも「若いくらしの相談員が、自分の親や祖父母ほど年の離れた組合員の意見・要望を聞いて、ニーズに合った提案をすることが根付き、新しいコミュニケーションが生まれています」と話します。
 若い次世代とのつながりを強化する目的の「JA兵庫六甲こどもくらぶ」は、会員数が前年度から約1700人増えて3673人となりました。この会員や地域住民に「田んぼの教室」など体験型のイベントを実施。他にも神戸市内に来店型店舗を設け、マルシェ(農産物の直売市)も開催しています。北畑組合長は「今後も『食と農』を基軸にJAのよさを発信し、新たなJAのファンづくりを進めるとともに、古くからの組合員にも益々信頼が得られるよう、一歩ずつ着実に地域づくりに貢献していきたい」と抱負を語ります。

(写真上から)
北畑親昭組合長、吉田康弘副組合長、山脇利文専務、前田憲成常務

【JA概要】
こどもくらぶパークの活動 JA兵庫六甲は平成12年4月、兵庫県南東部の9JAが合併して誕生。都市近郊地帯にあり、管内の人口は兵庫県内の6割を占める約300万人超に上ります。平成25年度末現在の組合員数は9万9306人(うち正組合員数3万1209人)。信用事業で1兆2366億円の貯金のほか、農業も盛んで販売品販売高は155億円。職員数は1223人(うち正職員1126人)。主な農産物は米、キャベツ、ホウレンソウ、小松菜、イチゴ、梨、イチジク、栗、ブドウ、ヤマノイモ、和牛(神戸牛、三田牛)、牛乳など。市街化区域を抱え資産管理事業もJA事業の柱です。

(写真)
こどもくらぶパークの活動



“未来に種を”が合言葉
出向く体制で繋がり深める
JAならけん(奈良県)

JAならけんの位置  JAならけんは”未来に種をまこう”を合言葉に、「出向く体制」の強化で組合員や地域住民とのつながりを深め、合併15年目という節目の25年度に見事JA共済大賞を受賞しました。経営管理委員会の永田正利会長は「受賞できて光栄です。3Q訪問活動を通じて組合員や地域の人たちのニーズ、要望をくみ取り、信頼を得られた成果です」と喜びを語ります。中出篤伸理事長も「実績が伸びたのは、役職員が目標に向けて一丸となって推進活動に取り組んだためであり、それが実を結びました」と話します。
 平成25年度の共済事業実績は生命・建物更生共済の保有契約高が2兆9721億円、生命・建物更生共済新契約が2269億円、自動車共済新契約が5万9623件となっています。生命・建物更生共済新契約のうち、生命共済が993億円、建物更生共済が1276億円。医療系共済は6513件、年金共済は10億円(年金年額)の実績を挙げました。

◆全員が一丸で目標早期達成

JAならけん本店  JAならけんは平成11年に4242JAが合併し、全国初の県単一JAとして発足しました。168あった支店を98に統廃合するなど適正な効率化を図りながらも、職員の専門性や出向く体制を強化することで、組合員の期待に応える魅力あるJAを目指しています。
 25年度は、98の全支店で共済推進目標を達成しました。その要因を、共済担当の北村章人理事(共済担当)は「トップのリーダーシップと現場主義にある」と説明します。永田会長は職員に訪問活動の大切さを常に指摘。中出理事長も督励のため現場に出向き、全支店を巡回しました。JA内6地区の地区担当理事は、地区ごとの特性を活かした取組や実績管理で地区をまとめ上げました。
 目標の必達へのスローガンとしたのが「Projact3・4・3+α」です。四半期ごとに、実績の進捗管理を徹底。第1四半期に3割、第2四半期に4割、そして第3四半期には残り3割の目標を達成する計画でした。目標への早期取り組み・早期達成が狙いです。
(写真上から)永田正利会長、中出篤伸理事長、竹村良巳専務、北村章人理事 これをLAや窓口担当者に徹底し、だれに聞いても分かるように浸透させました。その結果、「役職員が一枚岩で目標達成を目指し、支店、LAごとにお互い意識し合う状況が生まれました」と北村理事。25年度の共済推進目標は計画通り12月までに達成することができました。

◆LAの配置はエリア戦略で

  共済推進の主力は、支店に配置した合計135人の専任LAです。一方、山間部の支店には合計31人の複合渉外を置きます。県南部などの山間部は人口減少が進んでいるため保全活動を中心とし、県北西部など人口の多い市場性のある地域に、新規契約獲得のためのLAと推進目標を配分する考えです。
 その具体策として26年度からは「エリア戦略」を本格的に実践。97ある店舗を、共済契約などの[1]開拓エリア(26店舗)[2]保全エリア(25店舗)[3]中間エリア(46店舗)――に分類。信用や総務部門とも連携した体制を構築し、開拓エリアにはLAを増員するなどの戦術的な配置も行いました。共済推進部の三浦満彦部長は「推進の技術だけでなく、LAのメンタル面の相談にも乗ってもらい、全体の底上げを図って“LA力”を上げていきます」と、狙いを説明します。
 支店単位の取り組みとしては、窓口の情報をLAにつなぐことを重視。特に役立っているのが、「連絡ノート」です。窓口担当者が得た契約見込みの情報などを、独自のノートやメモに記入し、担当LAがわかる場所に格納します。

(写真上から)
永田正利会長、中出篤伸理事長、竹村良巳専務、北村章人理事

◆JAの魅力を若い世代にも

JAならけんの農産物直売所   中出理事長は今後のJAについて、「世代交代が進んで組合員のニーズが多様化する中で、JAの存在意義や魅力を発信することが大切」と強調します。
 「ひと・いえ・くるま」の総合保障で、組合員や地域の人たちに安心と満足を提供するためにも、共済推進部推進課の安田幸治課長は「まずはお会いして、保障内容の見直し・提案を行う訪問活動が大切。原点に立ち返ってやっていきたいと思います」と話しています。

(写真)
JAならけんの農産物直売所

【JA概要】
 JAならけんは、奈良県全域を管内とする県単一JA。特産の農産物は、イチゴ「あすかルビー」やハウス柿・富有柿、大和茶、大和丸なす、小菊などです。平成25年度末現在の組合員数は10万1743人(うち正組合員数5万166人)、職員数は2248人(うち正職員数1754人)です。25年4月、奈良県橿原市にオープンしたJAファーマーズマーケット「まほろばキッチン」は、全国最大級の売り場面積を誇る農産物直売所「うねび」や産直レストラン「かぐやま」などで構成。安全・安心な農産物を届ける、地産地消の拠点となっています。

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