【2016年 JAの米実態調査から】主食用米 東日本で減少 飼料用米は増加(下)2016年10月4日
5年後の水田農業を全国のJAが予測
◆コシ圧倒、ヒノヒカリとひとめが健闘
図6 主食用米の作付け品種ベスト20
図6は、主食用米の作付品種をまとめたもので、各JAに作付面積の多い銘柄(品種)を5位まで挙げてもらい、その第1位から第3位までを集計した。図の右側の表は、コシヒカリが作付第3位までに入っているJAが300あり、全水稲作付面積のうちコシヒカリが占める割合(栽培比率)が56%あることを示す。それを上位20位まで記載した。左の図は、上位10銘柄の栽培比率をグラフ化したものだ。
ここには表示していないが、第1位銘柄としてもっとも多かったのはコシヒカリ(208JA)、次いでヒノヒカリ(80)、ななつぼし(36)、ひとめぼれ(27)となっている。第2位銘柄でも、コシヒカリが61ともっとも多く、次いであきたこまち32、キヌヒカリ29、ひとめぼれ26と続いている。第3位銘柄でもコシヒカリが31とトップで、次いでヒノヒカリ24、あきたこまちとひとめぼれが23となっている。
全国的にコシヒカリの作付けが圧倒的に多く、西ではヒノヒカリ、東ではひとめぼれが健闘し、北海道はななつぼしという作付けになっている。
◆飼料用米でもコシがトップに
図7 飼料用米の作付品種ベスト20
図7は、飼料用米として作付けされた銘柄を、主食用と同じように集計したもの。
ここでも、第1位作付から第3位作付まで最も多いのはコシヒカリとなっている。ひとめぼれやヒノヒカリ、あきたこまちなどの主食用銘柄が、飼料用米としても作付けされていることがみてとれる。
◆経費軽減できる疎植栽培が増加
図8 疎植栽培
図8は移植栽培のうち新しい栽培技術である疎植について聞いたもの。今後、水田面積の10~20%を占めるほどに増加するのではないかと予測されている。とくに、東日本、西日本での面積が大きいといえる。
図8の右の円グラフは、その理由を聞いたものだが、「育苗費の軽減」が54%、そして「作業負担の軽減」が19%と経費と作業負担の軽減で73%を占めている。また、疎植でも「慣行栽培と同等の収量があると認められたため」が24%あり、収量が確保できることも大きな要因となっている。
◆課題が多い湛水・乾田直播
図9 湛水直播・乾田直播
図9は、湛水直播と乾田直播について聞いたものだが、湛水直播が東日本では一定の増加が見込まれているが、全体的にはそれほど増えるとはみられていないことが分かる。
その理由として、図9の右の棒グラフのように、「雑草防除技術が確立されていない」こと、「苗立ち、発芽が揃わない」こと、「新たに機械を導入しなければならない」ことが大きな理由としてあげられている。
・主食用米 東日本で減少 飼料用米は増加 (上) (下)
重要な記事
最新の記事
-
【報告3】コウノトリがつなぐ地域と農業 JAたじま常務理事 西谷浩喜氏2024年4月24日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年4月24日
-
タケノコの出荷が最盛期を迎える JA熊本市2024年4月24日
-
有機農業は原発依存症に効く【小松泰信・地方の眼力】2024年4月24日
-
【JA人事】JAびらとり(北海道) 仲山浩組合長が再任2024年4月24日
-
【JA人事】JAいわみざわ(北海道) 引頭一宏組合長を再任2024年4月24日
-
「第20回オフィス防災EXPO【春】」出展 長期保存可能で調理に手がかからない非常食をPR サタケ2024年4月24日
-
福岡で初の体験展示会「アシストスーツEXPOinFUKUOKA2024」開催2024年4月24日
-
東京・大阪のBBQ施設で「ロングライフ牛乳」2万本 GWに無償配布 日本テトラパック2024年4月24日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」徳島県で阿波踊りを体験 JAタウン2024年4月24日
-
期間限定「牛乳が飲みたくなるあんぱん」新発売『ミルク大臣』寺田心の新CM公開2024年4月24日
-
「応援しよう能登!つながろうこども食堂!こどもの日イベント2024」開催 むすびえ2024年4月24日
-
米ぬか由来ナノ粒子の抗がん作用を確認 東京理科大学2024年4月24日
-
不要な「園芸用土」リサイクル回収の取組を強化 島忠2024年4月24日
-
淡路島で収穫体験「Awaji Nature Lab&Resort」27日から開催2024年4月24日
-
総供給高は7か月連続で前年超え 3月度供給高速報 日本生協連2024年4月24日
-
旬のフルーツ詰め合わせた「母の日ギフト」オンラインショップ「Seika」で販売2024年4月24日
-
各界トップランナーの講義を1冊に集約『北海道未来学』発売 コープさっぽろ2024年4月24日
-
温暖化に対応 パインアップル品質予測モデルを開発 農研機構2024年4月24日
-
3年連続で健康優良企業「銀」健康づくりの取り組みが評価 パルシステム2024年4月24日