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GM作物の作付面積1億7000万haに 96年から100倍に増加  ISAAA(国際アグリバイオ事業団)

 国際的なネットワークをもつ非営利団体のISAAA(国際アグリバイオ事業団)は毎年、遺伝子組換え(GM)作物の世界的な作付け状況などをまとめ公表しているが、このほど2012年の状況をまとめプレスリリースとして公表した。なお、ISAAAは3月6日に、創始者でありこの年次報告書の著者であるクライブ・ジェームズ氏が来日し、詳細な報告をすることしている。

 これによると2012年のGM作物の作付面積は、11年対比で6%、1030万ha増加して1億7000万haとなり、1996年にGM作物商業栽培が開始された当時は170万haだったことから100倍となり「記録的な年」になったという。
 また、この1億7000万haのうち先進工業国での栽培面積は48%で、発展途上国のそれが初めて50%を超え52%になったと報告している。
 この1年間で増加した栽培面積1030万haのうち、先進工業国では160万haだったが発展途上国では870万ha増加したと分析している。
 またこの報告によれば、12年に全世界でGM作物を栽培した農家数は1730万戸で、11年より60万戸増加したことになる。そして「これらの農家の90%以上、1500万戸は発展途上国の小規模なリソース不足の農家」だという。
 12年に初めてGM作物を作付けしたのは、スーダンとキューバ。
 スーダンはGMワタの栽培を始めたが、アフリカでは南アフリカ、ブルキナファソ、エジプトに次いで4番目のGM作物栽培国となった。
 一方、キューバでは「生態の持続可能性並びに無農薬推進戦略の一環として、3000haにハイブリッドGMトウモロコシを栽培」したという。


◆GM作物栽培を牽引するブラジル

 世界の人口の40%を占める中国・インド・ブラジル・アルゼンチン・南アフリカの5カ国で12年に「栽培されたGM作物の栽培面積は7820万haに上り、全世界の栽培面積の46%」を占めている。
 とくにブラジルにおける栽培面積は米国に次いで2位だが、12年の栽培面積は11年の3030万haから630万ha(21%)増の3660haとなっている。そしてジェームズ氏によれば、「害虫抵抗性と除草剤耐性を併せ持つスタック・ダイズを、13年の商業栽培に向けて初めて承認」した国だという。
 世界でもっともGM作物を作付けしているのは米国の6950万haで、「全作物の平均で90%」だという。そして米国における12年の壊滅的な干ばつによる被害は「平均収量が、11年対比でトウモロコシが21%低下し、ダイズでは12%低下」したと推測している。13年からは米国で初の干ばつ耐性GMトウモロコシが承認され栽培が始まることも報告されている。


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