販売事業34県で増加 総合JA決算概況2014年11月11日
JA全中は25年事業年度の総合JA決算概況を11月6日にとりまとめた。
集計したのは総合JA703。(10月1日現在の総合JA数は694)。
事業取扱高は貯金が前年度比1.9%増加となったが、貸出金は0.9%減、長期共済保有高も2.5%減と減少傾向が続いた。 一方、購買品供給・取扱高は3.4%増と6年ぶりに増加に転じた。販売品販売・取扱高は2年連続で増加。1.4%増となった。
貯金は42県域、502JAでそれぞれ増加した。貸出金については新規貸出の伸び悩み、住宅ローンの借り換え、アパートローンの減少などによる残高減少がみられる。ただ、県域ベースでは15県域、JAベースでは262JAでそれぞれ増加した。一方、中山間地域や一部特定都市部における地域経済の低迷などで35JAで前年比10%以上の減少となった。
長期共済保有高は1県域のみでプラスに転換したが、そのほかは満期到来による解約、契約転換などで依然として減少が続いている。JA数では38JAで前年度比から増加したが、前年度より30JA少ない。
購買事業は消費税増税に伴う駆け込み需要や、肥料・飼料等購買品の価格上昇が増加の要因。販売事業は34県域で増加した。枝肉価格の上昇がおもな要因。一方、前年を下回った県域では、米価下落がおもな要因として考えられるという。
◆販売事業総利益2.6%増
事業総利益は減少傾向が継続しており、25年度も0.1%減となったが下げ幅は減少した。事業別総利益は共済事業が2.8%、購買事業が1.4%のそれぞれ減益となった。一方、信用事業は1.5%、販売事業は2.6%の増益となった。
事業管理費は全国計で147億円減となった。事業総利益の減少分を上回る事業管理費の圧縮が行われたことから、事業利益は6.3%増の121億円の増加となった。
事業利益段階の状況は27県域で前年比増益となった。JA数ベースでは赤字を計上したJA数は14JA、黒字を計上したJA数は689JAとなった。黒字計上JAのうち371JAは前年比増益、332JAは前年比減益だった。
経常利益は、事業外利益が102億円増、事業外費用が19億円増となった結果、205億円、7.9%の増加となった。
(関連記事)
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