米価下落がJA決算に打撃-全中まとめ2015年11月10日
JA全中は11月5日、総合JAの26事業年度の決算概況をまとめた。
26事業年度の決算概況(12月~6月)について総合JA683を集計した。
事業取扱高の状況は、貯金が前年度比で2.3%増となったが貸出金1.3%減、長期共済保有高2.8%減と減少傾向が継続した。
貯金は45県域、539JAでそれぞれ増加となった。貸出金は12県域、189JAでそれぞれ増加したが、全体では新規貸出の伸び悩み、住宅ローン借り換え等による減少傾向が継続した。
長期共済保有高は満期到来による解約、契約転換等により26年度はすべての県域で、JAベースでは652JAで減少となった。
購買事業については25年度の消費増税による駆け込み需要の反動や、米価下落にともなう肥料・農薬等の計画の下ブレですべての県域で、またJAベースでは580JAで減少となった。
販売事業は26年産米の価格下落の影響で全国的に減少傾向となり、県域では36県域、JAベースでは403JAで減少となった。
26年度の事業利益は1.8%減と大幅な減少となった。信用事業総利益は貸出金の減少や貸出金金利の低下等を要因として0.1%減、共済事業総利益は1.4%減となった。購買事業総利益は消費税増税に伴う駆け込み需要の反動で200億円減少し6.1%減。販売事業総利益は事業取扱高の減少にともない1.8%減となった。
事業管理費は0.9%の減少となり、このうち人件費は1.0%減少となった。この結果、事業利益は事業総利益の減少幅が事業管理費の減少幅を上回ったことから9.3%減の1860億円となった。事業利益段階の個別状況では県域ベースでは14県域で前年比増益となった。JAベースでは赤字を計上したJAは14JA、黒字を計上したJAは669JAとなった。うち254JAで前年比増益、415JAで前年比減益となった。
特別利益が28.5%減、特別損失20.3%減となり減損損失については4.9%減となった。この結果、税引前当期利益は227億円(8.7%)減の2397億円、当期剰余金は129億円(6.6%)減の1831億円となった。当期剰余金は県域ベースでは17県域で前年比増益となった。JAベースでは当期損失を計上したJAは16JA、当期剰余金を計上したJAは667JA(うち308JAで前年比増益、359JAで前年比減益)となった。
(関連記事)
・【TPP】再生産可能な恒久的政策を-奥野JA全中会長 (15.11.06)
・【人事速報】JA全中人事異動(11月1日付) (15.10.28)
・【人事速報】JA全中(10月23日付) (15.10.19)
・【TPP】合意内容の検証働きかけー奥野全中会長 (15.10.16)
・今話題のジビエ料理試食会を開催 JA全中 (15.10.16)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日