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2017.11.13 
 総合JAの将来ビジョンを 新世紀JA研究会がセミナーで確認一覧へ

 新世紀JA研究会(代表=八木岡努・JA水戸組合長)は、11月9、10日、宮城県仙台市で第23回セミナーを開いた。全国からJAの役員、幹部職員が集まり、JA改革について、農水省や研究者、主催JAであるJAみどりの等が講演・報告し、それをもとに討議を行なった。セミナーでは准組合員対策、JAの信用事業分離阻止対策など「総合JAのビジョン確立」をJA運動として展開することなどを大会アピールとして決議した。

農協運動の一層の強化を確認した第23回セミナー(仙台市で)(写真)農協運動の一層の強化を確認したセミナー(仙台市で)

 

 セミナーでは「変化する環境の中で農協に期待すること」で農水省経営局の大澤誠局長が講演した。JAの購買、販売、農産物輸出、信用・共済の各事業の現状と改革の進捗状況を説明し、特に自己改革の中では、信用・共済事業の将来リスクを踏まえた対応の必要性を強調した。農協への期待として、(1)多様な農業・農村に対応した農協のあり方、(2)新たな事業モデルの確立、(3)事業再構築による経営体質の確立、(4)コンプライアンス撲滅―を挙げた。
 また、宮城大学食産業群の三石誠司教授は「食料・農業・農村―変化とその先をどう見るかー」について話した。日本の将来人口の減少、少子高齢化・単身世帯の増加、海外の食品市場の拡大などの「客観的な事実」に対して、「将来予測は当たるか、当たらないかではなく、可能性の一つとして考え、ワーストケースも考えて政策要求する姿勢が必要」と指摘した。
 さらに、宮城大学の大泉一貫名誉教授が「日本の農業ビジネスとJA」で講演し、オランダを中心とするEUの農業を紹介するなかで、マーケットインとフードチェーンのシステムづくりの必要性を強調した。その上で、地域農協と農業振興組合を分離(農協の中に営農・販売会社を子会社として創設)させ、農業は振興組合に任せる。単位農協は全国連の窓口か振興組合(子会社)のオーナ、あるいは独自の事業展開など、どれに重点を置くかを判断し、代理店収入や手数料収入を得るなど、同教授の試案として提案した。
 JAみどりのの自己改革への取り組みは、同JAの尾崎勝常務が報告した。一律的な指導から農家個々の特性に応じた営農指導体制への再編、28年産から米の買取り販売の実施、JA出資型法人の設立などについて話した。
 特に同農協は、米の比重が高く、環境プレミアムひとめぼれの拡大、直播による外食・中食から求められる多収性品種の拡大などを打ち出している。平成31年4月予定の宮城県北8JAが合併すると,米穀販売高が321憶円で全国一になる。
 JAグループのJA改革については、JA全中の比嘉政浩専務が報告。同専務は、准組合員の利用制限など、改正農協法施行5年後の、いわゆる「5年後検討条項」を踏まえ、「最重点は組合員の評価を得ること」を、自己改革の基本認識として強調。
 それに基づいて、平成31年4月に実施する1000万人の組合員調査に向けて、「総合農協だからできる今後の取組計画を次期中期計画等に集約し、それを国民に広く発信し、理解の醸成をはかる取り組みが重要」などと指摘した。
 セミナーはそれぞれの講演・報告を受けて意見交換し、最後に、(1)新総合JAビジョンの確立と力強いJA運動の展開、(2)農業競争力強化支援法等への対応、(3)2国間貿易交渉への警鐘、(4)飼料用米の拡大について、(5)全農の改革について、(6)JA信用事業譲渡・代理店化について、など10項目の大会アピールを採択した。

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