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曖昧な「自己改革」2016年12月14日

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K・F

 「自己改革」という言葉を聞かない日はありません。この言葉は、平成27年秋の第27回JA全国大会議案でも「創造的自己改革への挑戦」として使われています。しかし、この「自己改革」ほど曖昧な言葉はなく、ただ何となく改革は押しつけられるものではなく、自ら取り組むべきものと言った程度の認識で使われているのが実情でしょう。
 平成28年10月に開催された新世紀JA研究会の「JA東京むさし大会」でも、挨拶の中で田中信明組合長は、「われわれはこれ以上何を自己改革すればいいのか」という悲痛な胸中を吐露されていましたが、これは多くのJA関係者が感じていることです。自民党や関係者が「JAの自己改革」として何気なく使うのは仕方ないとしても、JAグループは「自己改革」とは何か、その内容・問題点をしっかりと認識しておくことが重要です。
 そもそも自己改革は、平成26年6月に閣議決定された「規制改革実施計画」で、「今後5年間を農協改革集中推進期間とし、農協は重大な危機感を持って、以下の方針に即した自己改革を実行するよう強く要請する」という文書に由来します。つまり、自己改革とは、「実施計画」に盛り込まれたJA解体の内容を5年のうちに実行せよというものでした。「規制改革実施計画」が言っている自己改革は、農業振興・農業所得増大に名を借りたJAの解体を迫ったものといって過言ではなく、JAがいくら自己改革を進めても、それは砂漠における蜃気楼のようなもので、いくら行ってもゴールがある訳ではありません。
 現に、「規制改革実施計画」を受けて、JA全中では自己改革案を審議し、平成26年の11月にその内容をまとめましたが、当時の西川農相は、この自己改革案を記者会見で全面否定しました。ともあれ、この自己改革案に基づいて第27回JA全国大会議案の「創造的自己改革への挑戦」が決議されましたが、この大会議案の最大の特徴は、従来路線の踏襲でした。
 しかし、この従来路線の踏襲では、とても今後の事態を乗り切ることができるとは思えません。今回の全農改革でも、「規制改革推進会議」による理不尽で一方的な提言に、JAグループは防戦一方の立場に追いやられました。
 今後に想定される最大のテーマは、准組合員の事業利用規制です。准組合員の事業利用規制は、とくにJA信用・共済事業にとってのアキレス腱であり、前回の平成27年2月の農協法改正の国会審議前の攻防で、中央会制度の廃止と刺し違えにされたほどの威力を持っています。准組合員問題の最大のテーマは、正組合員にとって准組合員の存在とは何かです。
 これまでの大会議案にみられる、JAの准組合員に対する、「パートナー」という位置付けは、果たして有効な対応策と言えるのでしょうか。正組合員には、准組合員を受け入れると正組合員の利益が損なわれるという潜在意識が働いており、本当のところは正組合員の皆さんが准組合員の皆さんを受け入れてはいないというのが、この問題の本質ではないでしょうか。
 この点、政府が進める職能組合化路線とJAの正組合員中心の運営の考え方は同じ範疇にあり、これでは事態の解決に繋がりません。今こそJAは、農業を支えるのは正組合員だけではなく、准組合員の支えがあって初めてそのことが可能なことへの将来ビジョンを内外に明らかにすべき時です。求められているのは正組合員の意識改革であり、JAの意識改革といっていいでしょう。

◇    ◆

 JAは地域のインフラであり、准組合員にとって必要な存在だと主張するのはいいのですが、この論理は、インフラが整っている地域では、JAは准組合員に力を入れるべきでないということにつながります。今や、地域ではJAがなくても代替する組織は多く存在します。したがって、そのような理屈ではなく、農と食は一体であり、正組合員・准組合員が一体となってこそ地域農業の振興が可能であるという意識転換が必要でしょう。
 そうすることによって、事業利用を旨とする准組合員制度にとって事業利用規制は認める訳にはいかないが、加入については農業振興に協力する者に限るなどの准組合員の具体策が検討できるように思えます。

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