JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
全国和牛能力共進会の紹介2017年11月7日
和牛のビッグイベント、「和牛のオリンピック」とも称される「全国和牛能力共進会」(全共)が9月7日から5日間にわたって宮城県仙台市で開かれた。広報誌の10月号は、出品牛を出したJAではこれをトップにしたところが多いが、その準備段階から会場における審査の様子、受賞牛の紹介など、取り上げ方にはさまざまな切り口がある。特集として取り上げたJAの広報誌を紹介する。
◆入賞牛9頭の快挙
【JAみやぎ登米「『米』にけーしょん」】
地元の宮城県で開かれ、組合員の和牛農家が好成績を挙げたJAみやぎ登米の広報誌は「初の快挙!日本一獲得!」のタイトルで宮城全共の様子を、多くの写真を使い、日を追って細かく伝えている。メインは4日目の種牛の部2区で、宮城県初の優等賞1席(農林水産大臣賞)を含め、肉牛の部も含め管内から9頭の入賞牛が出た。ただこのことが、会場の様子を紹介する中の1コマとして扱われているのは残念。紙面全体にメリハリをつけるためにも、写真と文章の大きさ・文字数を工夫し、特集のトップには優等賞の種牛と共に喜びの表情の出品者の写真をもってきたい。
◆準備段階から
【JA夢みなみ「夢みなみ」】
全共自体が重要なイベントだが、福島県JA夢みなみの広報誌は、4頭の出場牛と生産者を写真で登場させ、出品までの準備と県代表牛に選ばれたことの喜びを紹介。加えて、全共出場までの過程を、6月の県代表牛選抜会から7、8月に行なう調教の合同合宿、必勝祈願祭、そして全共当日までの様子を、順を追って伝えている。成績は総合部門で優等賞10席(肉牛順位5位)入賞までだったが、全共が和牛生産者にとって、いかに大きなイベントであり、励ましになっているかが分かる内容になっている。ただ2ページの紙面に14枚の写真があるため、全体にやや煩雑になっている。さまざまな場面を載せたい気持ちは分かるが、もう少し紙面を増やすか、写真を絞りこみたい。
◆団体日本一に貢献
【JAあいら「JAあいら」】
鹿児島県は過去最多の種牛の部、肉牛の部で合わせて513頭が出場。4つの区でトップの優等賞1席を獲得し、出品した全ての牛が上位6席までに入賞した。JAあいら管内から2区、6区、8区で県代表として出場。6区では前回の長崎全共に続いて優等賞1席となり、鹿児島県の団体賞日本一に貢献した。JAあいらの広報誌では、表紙を鹿児島県勢の入場の様子を写真で飾り、このことを讃えている。ただ、肝心の入賞牛と出品者は名前が載っているだけというのは寂しい。
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