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シリーズ:JAの新代表に聞く

2018.06.28 
【JA新代表に聞く】第3回 根本作左衛門・JA稲敷代表理事組合長一覧へ

「出る杭」は伸ばす
経営の根幹は人づくり

 

根本作左衛門・JA稲敷代表理事組合長 JA稲敷は、昭和62年に6JAの合併で誕生。茨城県の霞ヶ浦南部に広がる水郷地帯では、米を中心に地理的表示(GI)の認定を受けた江戸崎カボチャなどの野菜栽培が盛んだ。
 「米は消費者の好みに対応できるものを供給することが重要です。単に作るだけでなく、実需に応じた米づくりを心掛けています。このことを米農家に理解していただくよう、日常的に努めています」と根本組合長。
 今年は、同JA3か年計画の最終年度。計画にもとづき、支店を営農経済、信用を兼ねた3つの総合支店に統合した。「いち早く改革に向けた体制をスタートさせたと自負しています。農協の運営は、組合員の声に耳を傾け、営農、くらしの面で頼りにされる組織づくりが重要だと考えています」と、自己改革の取り組み姿勢を示す。
 JA稲敷は都市と農村の中間地帯にあるが、高速道路の圏央道が開通、首都圏へのアクセスは良くなり、物流拠点として将来の発展が期待できる。
 「大消費地の首都圏により近くになることを活かし、江戸崎カボチャはもとより、カンショ、レンコン、ネギなどの野菜に加え、複合経営で農家の経営を守るよう仕掛ける必要があると考えています」と、地理的条件を活かした農業のビジョンを描く。
 管内には多くの野菜が栽培されているが、1作目で1億円以上を売り上げるのはレンコンと江戸崎カボチャだけだ。その他、イチゴ、カンショ、ブロッコリーなどがあるが、これを1億円にまでもっていくことが課題。「農家の所得向上のための農協の使命だと考えています」と意欲を示す。
 販売面ではTAC(タック)に期待をかける。組合長が5、6年前、経営改善対策室長だった時に設けた。
 「『とことん会ってコミュニケーション』。まさにこの姿勢です。農家も人が減り、農協の職員も忙しくなって、ゆっくり話合いをする機会がなくなる中で、改めて親しい関係を構築しなければばならないと感じた」のがきっかけだ。
 かつては家族構成から経済状態まで、組合員のことはほぼすべて分かっていたのです。しかし、いまは訪問しても留守の場合が多く、親身になって相談に応じるという関係が希薄になっている。
 「そうした中で、最も相談が求められるのは営農です。これは、やはり営農経済専門のTACの役割です。それによって農家との信頼関係を築くことが農協にとって最も大事なことです」と言う。
 そこで、これからの農協経営にとって重要なことは「人づくりに尽きる」と強調する。組合員ファーストの精神を忘れずに「常に職員には『前年踏襲ではダメだ、出る杭になれ』と言っています。『出た杭を伸ばす』のは我々役員の役割です」

 

(ねもと・さくざえもん)
昭和29年稲敷市生まれ。64歳。
実家は江戸時代から続く農家で組合長は11代目。歴史小説が大好きで特に藤沢周平と池波正太郎のファン。休日は自宅の庭でシャインマスカット栽培に勤しむ。座右の銘は至誠一貫。

 

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