JAの活動:JAトップアンケート 今、農業協同組合がめさずこと
【JAトップアンケート】JAあつぎ 大貫盛雄代表理事組合長 「教育が組合員満足生む」2015年11月11日
今回は、JAあつぎの大貫盛雄代表理事組合長のご意見を掲載する。
JAあつぎ
大貫盛雄代表理事組合長
回答日:2015.10.1
【問1】あなたの農協では、農業・地域に対し、どんな役割を果たそうと考えておられますか。今後もっとも重要な役割だとお考えの内容をお書きください。
当JAが、組合員が必要とする農協であり続けるため、農業・地域に対して果たすべきもっとも重要な役割は、組合理念『夢ある未来へ 人とともに、街とともに、大地とともに...』の実現に向け、「農業を軸とする地域に根ざした協同組合」として、組合員の声を反映した支所店を中心とする魅力ある事業運営により、先人が築きあげてきた経営基盤や歴史を受け継ぐとともに、環境変化に対応しながらこれまで以上に組合員・JA・地域のつながりを強化し、さらに大きな組合運動を組合員と役職員が一丸となって展開することだと認識しています。
なかでも、組合員の"営農"と"生命・財産"を守り、健康で心豊かな"くらし"と"地域"を築くため、JAの総合力を発揮した取り組みと、組合員の協同活動にかかる理解促進と組合員後継者および職員の育成に繋げる"教育"が特に重要だと考えます。
今後、JAあつぎが果たすべき役割や一般企業にない特性を組合員および役職員が理解・共有し、常に組合員の立場に立った事業活動に取り組むことが必要であり、それが組合員満足に繋がると考えております。
【問2】問1の役割を果たすうえで、今、農業・地域での最大の課題は何ですか。
農業における最大の課題は、農業経営環境の悪化、農業者の高齢化・担い手不足、有害鳥獣被害等による耕作放棄地・遊休農地の増加があげられます。
また、地域においては、安心して生活できる心豊かな地域を築くため、JAが安全・安心な地場農畜産物を提供するとともに、地区運営委員会や組合員組織における活動の活性化を通じ、組合員・JA・地域住民のつながりを強化することで、JAを中心とした地域コミュニティを構築することが求められていると認識しています。
【問3】問2の課題を解決するため、もっとも力を入れようと考えておられることは何ですか。
当JAにおいては、組合員の意見・要望を踏まえ「自己改革プラン」を策定し、事業計画へ反映および進捗管理を行うことで、問2の課題解決を着実に実践しています。
具体的な取り組みとして、農業面においては、本年9月よりこれまで本所に集中していた営農指導員を支所に駐在させるとともに、農業塾や各種栽培講習会等を通じた担い手の育成や、地域の営農に係る相談窓口をワンフロア化するため、厚木市・農業委員会・JAにより設立した、「厚木市都市農業支援センター」と連携した相談・支援体制の強化等により、耕作放棄地・遊休農地の解消を図るとともに、営農指導員の出向く体制の確立と直販を主体とした直販体制の強化に取り組んでおります。
地域における課題解決については、地区運営委員会や組合員組織における活動の活性化に向けた取り組みをさらにすすめ、組合員・JA・地域住民のつながりを強化することで、JAを中心とした地域コミュニティを構築してまいります。
また、地域の様々な要素(人、資源や環境、経済・社会など)の課題に向き合い、JAの総合力を発揮し、貢献度を高めていくことにより、人が人を呼び、JAの理解者が広がり組合員および地域の方々が、必要とするJAであり続けることが不可欠であり、さらにはJAの存在意義に繋がると考えます。
【問4】問3に関連して、第27回JA全国大会議案では「9つの重点実施分野」を掲げています。このうち課題を解決し、貴JAがめざす姿を実現するために、もっとも重要と考えておられる事項を3つあげてください。また、その分野において、どんな取り組みを考えておられるのか、具体的内容をお書きください。
b=マーケットインに基づく生産・販売事業方式への転換
(具体的取組内容)
・農地台帳および直売所ファーマーズシステムを活用したマーケットインに基づく営農指導(作付提案)
・営農指導員の育成および支所への配置
・各種栽培講習会等の開催
e=新たな担い手の育成や担い手のレベルアップ対策
(具体的取組内容)
・農業塾(新たな担い手の育成)および各種講習会(栽培指導、農作業安全指導)の開催
・営農指導員の育成および支所への配置
・農機レンタル制度(耕作放棄地・遊休農地の解消、新規就農支援)
・厚木市都市農業支援センター(農地利用促進・農作業受委託の拡充・鳥獣被害対策)など
g=JA事業を通じた生活インフラ機能の発揮、JAくらしの活動を通じた地域コニュニティの活性化
(具体的取組内容)
・地区運営委員会を中心とする各地域の特性を活かした活動の展開による組合員・JA・地域のつながり強化
・組合員組織の再構築を含む活性化
・女性部活動の活性化、女性大学の開校、フレミズ講習会の開催
・金融事業(資金の調達・供給)、購買(生活・生産)事業、福祉事業、葬祭事業等を通じた生活インフラ機能の発揮
・消防団協力事業所、子育て支援活動
・AED全店舗設置、災害時生活必需物資協定締結、買物難民対策(行政)への協力 など
【問5】第27回JA全国大会を機に、JAトップとして内外に発信したいお考えをお書きください。
JAをめぐる環境は厳しいですが、先人が築いてきた基盤や歴史を受け継ぎ、組合員の声を反映した事業運営により、これまで以上にJAが地域における役割を果たすとともに、質の高いサービスの提供に努め、組合員を含むJAグループが一丸となり、大きな組合運動を展開することが、『組合員満足』と『夢ある未来』に結びつくと考えます。
そのためにも、組合員および地域が必要とするJAであり続けるためのJAグループの役職員の総力を結集した取り組みはもちろん、組合員の理解促進と運営参画につながる"教育"への取り組み、さらには地域住民(国民)理解の醸成につながる"広報"が重要であると考えます。
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