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JAの活動:第40回農協人文化賞-わが体験と抱負

【一般文化部門受賞】常に農家組合員と共に 新田靖・JA三次代表理事組合長2018年7月20日

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新田靖代表理事組合長 私は、昭和40年合併農協である三次市農協へ就職。入組1か月目、支店営農指導員へ配属されました。その後9年、3つの支店を異動、そして畜産係へと配置替えとなりました。この時が、これまでの人生最大のショックを受けた時でもあります。なぜならば、これまでは園芸や稲作中心で、異分野の畜産事業は全く知識がなく、この先どうすれば良いのか毎日が長い日が続き転職も考えた事が何度もありました。
 その後、畜産は48年のオイルショック時、肥育・繁殖とも価格は大暴落し長期低迷。肥育農家は、膨大な赤字を抱え込むこととなりました。
 農家がつぶれるか、農協がつぶれるのか瀬戸際の赤字額でもあったと思います。
 総代会でも長年この問題が議論されました。
 私は、その時は繁殖担当でしたが、係長となり全般業務担当となり、とりわけ畜産負債再建整理を担当することとなりました。その後、再建10年計画を策定スタートし、実質的には11年かかりましたが、畜産農家の負債は全て解消を図ることができ農家の方々から非常に喜んでいただけたことが農協人生の中で最大の仕事であったと感慨深いものがあります。
 農家とともに歩んだ苦節17年、不屈の精神は今でも忘れることのない仕事でした。
 そして、次の合併が平成3年、新JAがスタートしたものの、財務基盤が弱小のうえ多額の含み損を抱えており、更に金融自由化のあおりを受け、収支構造の悪化から早急に農協経営再建改革を断行する必要がありました。前任役員も英断と実行力、トップダウン方式で増資運動をはじめ管理費圧縮、施設、機能再編、効率的なスリム化組織の合理化へと次から次へと改革を着手され、全国JAの先進的な取り組みをされてきました。
 そのなかでも、あの当時の改革の基本は物流配送の合理化対策でした。この方式は、全国へ広がっていきましたが、この方向は全農グループへも波及して全国から視察・講演も相次ぎました。
 改革を仕組む基本パターンは、課題整理は当然のこと、農家組合員の理解と利便性を最大限重視しつつ具体的に計画の実現を進めたことです。
 また、米を基軸とした農業地域であるがゆえに、この改革はお金もかかるが時間も要します。9年に米倉庫施設を集約し、米バラ集荷体制を構築することで、将来集落が崩壊することがないよう法人化への取り組みを積極的に進めてきました。
 管内水田面積の2分の1、法人数50を目標に掲げて取り組んできましたが、当初計画はほぼ達成しました。法人グループ組織を設立して、JAの保有する機能を全て発揮しながら支援体制を構築し、希望に応じて経営資金としてJA出資も用意しました。最近は、共同計算販売方式から全面買取りの実現を図り、どこよりも誰よりも高く米の手取り価格の最大化に努めています。

◆   ◇

新田靖JA三次代表理事組合長色紙 今、全国JAで創造的自己改革に取り組んでいますが、我々は合併後、事業環境の変化を踏まえ将来的なJA方向を示唆し、あるべき姿を想像、時代に沿った沢山の改革を実現してきました。
 しかし、このような高齢化時代は予測されていましたが、その環境下でのJAの在り方は適切な方向を見出すことができないまま今日を迎え、さらに次には農村人口が減少。この先、農業従事者はどうなるのか? 将来像が全く描けていないという課題もあります。
 要は、農業でサラリーマン以上の生活ができる仕組みを、行政、JAあげてつくることが重要ではないか? と思います。
 福祉事業へも早くから取り組み、超高齢化社会を迎えた今日、組合員をサポートし心豊かに安心して暮らせる「くらしづくり」「地域づくり」をJA三次の使命として取り組んでいます。
 また、最近では定期巡回・随時対応型介護看護事業にも積極的に取り組みを進めています。在宅生活を継続できるように、訪問介護と訪問看護の両方を提供して、組合員の希望に応える体制も整えました。

◆   ◇

新田靖JA三次 代表理事組合長イメージ 次に、教育文化活動はJA活動の基本であることから、早くから基本方針を策定して、人づくり・組織づくり・地域づくりを重要な課題としています。
 人づくりにおいては職員育成・役員教育、そして組合員教育活動にも取り組み、農協運動は、役員・職員・組合員がより結束し一丸となって取り組むことだと思います。
 最後に、広島カープが今強くなっていますが、お金も持たない弱小球団お荷物球団が、なぜこのような球団に生まれ変わってきたのか? スカウトが将来有望な選手になる原石を発掘し、独自の練習で鍛え、球団と現場が一丸結束し、全国で応援していただける「カープ女子」を企画する等の取り組みが成功したからです。これは農協運動に相通じるものがあります。


(写真)
役員訪問による集落法人と意見交換


【略歴】
にった・やすし
 昭和20年生まれ。40年三次市農協入組、平成15年三次農協退職、JA代表理事常務、21年代表理事専務、22年代表理事副組合長、28年代表理事組合長。


本特集の記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。
第40回農協人文化賞-わが体験と抱負

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