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【インタビュー・石破茂・前地方創生担当相(元農相)に聴く】農協は地域を担う 役割もっと発揮を(上)2016年12月19日

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農協にのぞむこと
国民の食を守る改革へ

 この秋から年末にかけて農業改革、そして農協改革の議論が行われ、来年以降に取り組む課題や現場を支援する政策も明らかになりつつある。一連の議論をどう評価し、今後の農政はどうあるべきか、農相も務めた石破茂前地方創生担当相に聞いた。聞き手は梶井功東京農工大学名誉教授。

◆虚心坦懐に反省を

 ――このところの農協改革をどう評価していますか。

石破茂・前地方創生担当相(元農相) 農協であれ、農水省であれ、自民党であれ、めざすところは何なのかといえば、いかにして農業者の所得を増大し農業に従事する人を増やし、いかに農業・農村を発展させるかにあると思っています。農業は衰退しており、基幹的農業従事者の平均年齢はもはや70歳近い。このままいけば日本から農業をする人がいなくなってしまう。これは誰の責任かなどと悪者探しをしても仕方がないですが、やはり一に責任は自民党が負うべきであり、二に農林水産省、そして三に農協だと私は思っています。
 それぞれが何が足りなかったか、何を変えるべきかを虚心坦懐に反省し、それぞれが自己改革をしなければならないと思っています。
 そこで私が以前から言っているのは、産業組合としての農業協同組合と地域組合としての農業協同組合があって、農政もそれに対応して産業政策としての農政、地域政策としての農政、そんなにきれいに分けられるものではありませんが、そうあるべきだと思っています。その点では今回の農協改革は基本的な流れがそれほど間違っているとは思いません。

◆地域を担う農家

 ただ、このまま行くと大規模な法人形態の経営体に焦点が当たって地域を担う農家、それを支える農協にあまり焦点が当たらないような気はしています。総合農協という名のもと、地域組合としての農業協同組合論があまり突き詰められないままだったのではないか。

 ――農協は地域を担う取り組みにも力を入れてきたと思いますが、しかし、その取り組みは今の政府の農協改革がめざす方向ではないということになっているのではないでしょうか。

 そのことは農協の側からもっと言ってくれないかと私は思っていました。一方で、中山間地域からガソリンスタンドやエーコープを廃止するということもあって、やはり農協は営利事業ではなく、まして役場がなくなったわけだから、農協がこのようにして地域を担う、小さな拠点と言っていますが、そこにおいて農協が担う役割をもっと強調してほしかったと思います。
 農協は農業者が自発的につくった組織ということですから、地域々々の農協がこの地域を担っていこうという、そのための農協法改正について農協から提案があるとよかったと思います。
 今回の改正は、むしろ儲かる農協、非営利から営利に変わっていくことを誘導しようとしていて、それはそれで大事なことだと思います。儲かる農業者にはもっと儲かってもらわなければ困りますから。しかし、もう一方の地域を経営する農協の視点が欠けているのではないかという思いはあります。
 私は農林水産大臣のときも地方創生担当大臣のときも、地域を担う農協というものをもっと鮮明にしてほしい、と言ってきました。農協の側がそれにもっと応えていただいていれば、議論は違ったかもしれません。農業協同組合法でいう農業者とはいったい誰だという根源的な議論がもう一回なされるべきだと思います。

◆人々を支える農協

 ――農業者が中心でつくる組織だけれども地域に住んでいる人たちと一緒にという考え方はもともと産業組合時代からあって、それが今、農協法のなかで准組合員として地域の人々を入れている。世界にはない仕組みで日本の農協は地域とともに生きていくんだということをふまえて組織してきたということだと思いますが、そこはやはり忘れてはなりません。

 農相時代、当時の茂木全中会長に長野県の佐久浅間農協を案内してもらったことがあります。非常に高収入をあげているレタス農家なども視察しましたが、同時に見せてもらったのは佐久総合病院でした。そこでは医師も看護師も全然辞めないという。なぜかと聞いたら、ここは農協の病院であって、「一人は万人のために、万人は一人のために」の精神でやっていて、地域の人たちのことが全部分かっているからだという。しかも、病院で死ぬのではなくて家で死ぬ人が非常に多く、男女とも平均寿命も長い。やはり農協が地域で果たしている理想的な姿のひとつだと思いました。

【インタビュー・石破茂・前地方創生担当相(元農相)に聴く】(下)-所得向上と自給力、農業を守り国を守る、インタビューを終えて

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