缶詰生産量、32年ぶり増 防災・備蓄意識高まる2013年6月21日
公益社団法人日本缶詰協会は、平成24年の缶詰、びん詰、レトルト食品の国内生産数量をとりまとめた。
同協会によれば、缶詰は昭和55年以来、32年ぶりの前年比増。びん詰は減少しているがジャムは増加、レトルト食品は平成18年以降、6年連続で過去最高を更新した。それぞれの詳細は以下のとおり。
【缶詰】
食品缶詰の生産量は24.2万トンで、平成23年対比(以下すべて同じ)104%と増加した。直近で生産量が前年より増加したのが昭和55年であったため、前年比増は32年ぶり。東日本大震災などをきっかけに消費者の防災意識が高まり、家庭内などで備蓄需要が高まったこと、テレビ番組などで缶詰の露出機会が増え、缶詰のおいしさや利便性が周知されたことなどが主な要因と考えられる。
おもな増加品目は、カニ(115.2%)、サバ(128%)、サンマ(113%)、イカ(124.6%)、ホタテ貝(114.2%)、ミカン(118.9%)フルーツみつ豆(106.4%)、混合果実(106.5%)、タケノコ(129.4%)、スイートコーン(100.7%)、やきとり(115.8%)、ミートソース(122.2%)など。
【びん詰】
びん詰食品の生産量は6.8万トンで96.2%と減少した。平成23年に東日本大震災の影響等による需要の増加から、のり(つくだに)など、ごはんまわりの生産が大きく増加したため、その反動から24年は生産量が減少した。そのなかで、ジャムの生産量は102.1%と増加している。
【レトルト食品】
レトルト食品の生産量は35.5万トンで106.3%と増加した。中華、和風等の“惣菜料理の素”が含まれる「料理用調味ソース」(112%)の分野では、ブランドや品目数の増加により市場が拡大している。「つゆ・たれ」(240.1%)の分野では、主に冬場が最需要期となる“鍋つゆの素”の市場が拡大している。
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