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風評被害なお課題 情報発信の努力を2015年3月10日

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原発災害からの復興

 原発事故被害から4年を迎える福島県では放射性物質の低減対策を実施し安全性が確認された農産物が生産されるようになっているが、消費者のなかにはなお原発被災地からの購入を控える人が存在するなど、なお風評被害に苦しめられている。引き続きていねいで分かりやすい情報発信が必要になっている。

◆安全確認し出荷

 原発事故以降、水田では反転耕などによる農地中のセシウム低減対策や、カリ施肥による稲の吸収抑制対策が行われてきたうえに、全袋検査を実施し基準値を超える米が流通しないように努力を重ねてきた。
 その結果、26年産米は(27年1月26日現在)基準値超過点数はゼロとなっている(全袋検査数1086万点)。麦、野菜、果実。お茶、畜産物(肉・卵・原乳)もゼロで、基準値を超過したのは豆類0.1%(検査数量に対する割合、以下同)、きのこ・山菜類が1.3%、水産物0.5%のみとなっている。
 きのこ生産では基準値を超えないようなきのこ原木の導入や、洗浄などによる汚染低減などを進めている。畜産物では飼料の管理を徹底するとともに、牛肉については全頭検査・全戸検査を実施している。また、牧草地については福島だけでなく岩手、宮城、栃木、群馬の5県で約3万4000haの除染が必要の見込みで25年度までに2万4000haで実施されている。
 こうした取り組みのなか、江戸時代から続く福島の特産品「あんぽ柿」が25年12月に3年ぶりに出荷再開した。26年産では前年の約3.5倍の700tの出荷を予定している。また、川俣町山木屋地区では、トルコギキョウの栽培を停止していたが避難指示区域の見直しにともない昨年4月に8戸の農家がそろって営農を本格再開し8月に出荷を再開した。
 原発事故以来、日本生協連は家庭の食事からの放射性物質の検出検査を行ってきたが、今年度は検出されなかったと発表した。

 

◆食べて応援を

 しかし、消費者庁の調査によると被災地産品の購入・摂取をためらう人が一定程度存在する。消費者庁は「風評被害に関する消費者意識の実態調査」を25年から実施しており昨年8月には4回目の調査を行った。その結果をみると、食品中の放射性物質を「気にする」と答えた人のうち、福島県産品の購入をためらうと回答したのは19.6%だった。前回調査は15.3%だったことからやや増加したことになる。
 政府は昨年6月に「風評対策強化方針」をまとめ新たに3つの強化指針を定めた。柱は[1]風評の源を取り除く(=被災地産品の放射性物質検査など)、[2]正確で分かりやすい情報提供を進め風評を防ぐ、[3]風評被害を受けた産業を支援する(=被災地産品の販路拡大、新商品開発など)である。 このうち販路拡大支援策で農水省は「食べて応援しよう!」のキャッチフレーズで販売フェアなどに取り組んでいる。23年4月から27年1月までに福島産食品販売フェアなどは787件、社内食堂などでの食材利用200件の取り組みが行われた。
 今後とも正しい情報を分かりやすく粘り強く発信していくことが求められる。

 

◆外国の規制も課題

 漁業では福島県沖の操業自粛が長期化するなか、26年6月から放射性物質の値が低い海域で試験的な操業・販売を実施してきた。3月1日現在で対象種は58種となっている。水産庁は販路の回復を支援することが福島の漁業再開に不可欠だとしている。
 また、東京電力からの賠償金は1月31日までに合計約6897億円の請求に対して約6388億円が支払われている(約93%)。 諸外国の輸入規制の緩和・撤廃への働きかけも課題だ。これまでにマレーシア、ベトナムなど輸入規制を完全撤廃した国もあるなど、徐々に緩和に向けた動きが見られる。ただ、おもな輸出先である香港、台湾、中国、韓国では輸入停止品目が多いため、重点的に規制の緩和・撤廃を働きかけていくことにしている。

(関連記事)

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