農業輸出力強化でWGが第2回会合2016年2月22日
政府が設置した農林水産業の輸出力強化WGの第2回会合が2月19日に開催された。
このWGは1月に農林水産業・地域の活力創造本部で設置が決まった。TPP関連政策のうち輸出力強化についての推進方策をとりまとめる。
第2回会合には輸出に取り組んでいる企業代表らから取り組みを聞いた。
九州農水産物直販(株)の羽田正治代表取締役社長は香港向けに行う九州の農水畜産物輸出の取り組みを紹介した。青果物輸送は海上輸送コンテナを利用することにより航空便より輸送コストを10分の1に大幅削減したほか、現地量販店と直接取引することで中間流通コストも大幅にカットできた。その結果、国内販売価格の約2倍程度で販売できるようになったという。
(株)大潟村あきたこまち生産者協会の涌井徹代表取締役は中国への米輸出、米国・欧州へのグルテンフリーパスタ、冷凍寿司、パックライスなどの輸出事業に取り組んでいることなどを報告した。
(株)クボタのアグリソリューション推進部の高橋元担当部長は海外現地精米による日本産米の需要拡大の取り組みについて報告した。
水産物輸出に取り組む(株)食縁の代表取締役も務める有路昌彦・近畿大准教授はブリ特有のにおいを抑えた養殖技術によって輸出を伸ばしている実績と今後の市場拡大の可能性や課題について紹介した。
WGでは3月にかけて計4回ほど関係者からヒアリングを行い、その後、テーマ別に検討を進め6月に中間とりまとめを行うことにしている。
(関連記事)
・輸出力強化に向けWGが初会合 (16.02.04)
・規制改革会議が生産資材価格形成を議論-TPP関連対策 (16.01.25)
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