農地価格 23年連続で下落-純農業地域2018年4月4日
(一社)全国農業会議所は3月末に平成29年田畑売買価格に関する調査結果を公表した。純農業地域の農地価格は23年連続で下落した。
純農業地域の農用地区域の中田価格は10aあたり120万7000円とで前年比1.2%の下落となった。中畑は同89万1000円で同1.1%下落した(中田、中畑は調査対象地域で収量水準やほ場条件が標準的な田畑)。
中田、中畑価格は平成7年以降23年連続で下落している。過去最高価格は平成6年の中田200万2000円、中畑137万8000円。 前年より価格下落幅が拡大したのは、中田では北海道(28年▲0.9%→29年▲1.1%)、東海(▲1.4%→▲1.7%)、四国(▲1.4%)、中畑では北海道(▲0.6%→▲1.3%)、東海(▲1.5%→▲1.8%)、北信(▲1.1%→▲1.2%)、近畿(▲0.4%→▲0.5%)、沖縄(▲1.3%→▲2.0%)だった。
価格下落の要因では農業の先行き不安や賃借の増加などによる「農地の買い手の減少や買い控え」がもっとも多く、中田で31.9%、中畑で43.9%だった。次いで中田では「米価など農産物価格の低迷」(28.8%)、「生産意欲の減退」(11.7%)となった。中畑では「後継者不足」(13.2%)、「生産意欲の減退」(12.4%)となった。
一方、都市的農業地域(都市計画法の線引きが完了した市町村)では中田価格は336万4000円で1.3%g下落、中畑価格は322万2000円で1.1%下落した。いずれも25年連続で下落した。過去最高は平成4年の中田1121万3000円、中畑1122万1000円で、それぞれ70.0%、71.3%下落したことになる。
価格下落の要因は「農地の買い手の減少や買い控え」が中田で36.0%、中畑で45.0%だった。「農産物価格の低迷」は中田で24.2%、中畑で15.8%となった。
(関連記事)
・【寄稿】若さと協同の力で切り拓け農業新時代【村上光雄・JA三次元代表理事組合長】(後編)(18.02.13)
・全農が目指す農業ICT(18.02.20)
・田畑価格 26年連続下落 (一財)日本不動産研究所(17.10.31)
・農地価格22年連続下落 全国農業会議所(17.03.31)
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