殺虫剤「アグリメック」発売 シンジェンタ2013年5月20日
シンジェンタ ジャパンは5月23日、殺虫剤「アグリメック」を発売する。殺虫剤、殺ダニ剤として世界50カ国以上で多くの作物に使用されている剤で、日本では初の販売となる。
「アグリメック」の有効成分はマクロライド系化合物のアバメクチン。30年以上前に日本のゴルフ場土壌から発見された成分だが、海外で先に製剤化され、既に多くの国でロングセラーとなっている一方、日本ではこれまで製剤化されなかったという異色の由来を持つ。
近年、日本でも問題になっているアザミウマ類、ダニ類などの難防除害虫に高い効果があり、抵抗性害虫にも有効だ。高い浸達性があるため、葉の裏や狭い隙間に隠れるスリップスも確実に殺虫できる。また、速効性や残効性の高さも大きな特徴だ。
適用は、ナス、スイカ、メロン、ピーマンのアザミウマ類、ネギのネギアザミウマ、茶のチャノキイロアザミウマ、チャノナガサビダニ、チャノホソガ、花き類・観葉植物のミカンキイロアザミウマ。
試験を行った生産者からは、「ダニやスリップスなどの微小害虫は、一般的に使える薬剤が少ない。高い効果があり、効果が長続きする」と高い評価を得た。
17日の発表会見でステファン・ティッツェ社長は、「日本の栽培体系などに合わせた画期的な製剤にしたため発売するのに時間がかかってしまったが、抵抗性害虫対策の剤として重宝されるだろうと期待している。日本農業に明るい展望を開きたい」と同剤の普及に期待を寄せた。
販売は系統・商系ともに同社が販売し、初年度は花きを中心に普及活動を行う予定。初年度売り上げ目標は2億円で、ピーク時には10億円以上の売り上げをめざす。
(写真)
上:「新しいテクノロジーを日本農業に導入できる」と普及に期待するステファン・ティッツェ社長
下:「アグリメック」
(関連記事)
・【農薬登録情報】 3月27日付で6剤が登録取得(2013.04.03)
・技術・人・土地を結びつけたソリューションを開発 シンジェンタ ジャパンがセミナー(2013.02.22)
・【対談】「光り輝く農業を実現するための戦略を考えよう」 村田興文・シンジェンタ ジャパン株式会社取締役会長―谷口信和・東京農業大学教授 (2013.01.07)
・「アピロトップ」にジャンボ剤を追加 シンジェンタ ジャパン (2012.11.28)
・ミニトマト「アンジェレ」 シンジェンタがJA全農に種子独占供給 (2012.11.08)
重要な記事
最新の記事
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】なぜ多様な農業経営体が大切なのか2024年3月28日
-
全国の総合JA535から507に 4月1日から 全中2024年3月28日
-
消える故郷-終りに、そしてはじめに-【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第284回2024年3月28日
-
岩手銀行、NTT東日本、JDSCが「岩手県の『食とエネルギーの総合産地化』プロジェクト」を共同宣言2024年3月28日
-
「日曹コテツフロアブル」登録変更 日本曹達2024年3月28日
-
適用拡大情報 殺虫剤「プレバソンフロアブル5」 FMC2024年3月28日
-
飼料用米を食料安保の要に 飼料用米振興協会が政策提言2024年3月28日
-
肥料袋の原料の一部をリサイクル樹脂へ置換え 片倉コープアグリ2024年3月28日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2024年3月28日
-
純烈が熱唱 新CM「おいしい雪印メグミルク牛乳 ゴクうまボトル」公開2024年3月28日
-
むすびえ「ウェルビーイングアワード 2024」活動・アクション部門グランプリを受賞2024年3月28日
-
「物流の2024年問題」全国の青果センターの中継拠点化で「共同輸配送」促進 ファーマインド2024年3月28日
-
ポストハーベスト事業 米国子会社を譲渡 住友化学2024年3月28日
-
農業の「経営技術」を習得 無料オンライン勉強会を隔月で開催 ココカラ2024年3月28日
-
森林由来クレジット販売プラットフォーム立上げ第一号案件を売買全森連×農林中金2024年3月28日
-
新規需要米に適した水稲新品種「あきいいな」育成 耐病性が優れ安定生産が可能に 農研機構2024年3月28日
-
食品ロス削減に貢献 コープ商品6品を3月から順次拡充 日本生協連2024年3月28日
-
最適な雑草防除をサポート「my防除」一般向け提供開始 バイエルクロップサイエンス2024年3月28日
-
国産和牛が当たる 「春の農協シリーズキャンペーン2024」4月1日から実施2024年3月28日
-
れんこん腐敗病の課題解決へ JA大津松茂と圃場検証を実施 AGRI SMILE2024年3月28日