もち麦で雑穀の需要増 市場分析2017年2月16日
(株)富士経済の国内市場調査
(株)富士経済はこのほど、デザートや米飯、めん類など64品目の国内市場をまとめた。
同社は市場拡大の注目市場として、消費者の健康志向に基づく「雑穀」と「ヨーグルト」、各社の注力商品「冷凍米飯類(バラタイプ)」、保存食「包装餅」をあげている。
「雑穀」は景気低迷による消費者の節約志向で市場縮小が続いていたが、メディアの取り上げで2012年、13年と市場拡大した。16年はもち麦の腸内フローラ(腸内細菌)への効果が取り上げられ、各社もち麦の実績が伸びているため、15年は173億円だった市場が、16年には206億円、17年に208億円となる見込み。
「ヨーグルト」も同じく腸内フローラへの関心の高まりや、雪印メグミルク(株)の既存ブランドの機能性表示食品としてのリニューアルなど、各社多様な既往をもつ商品を投入したことで市場拡大に転じた。15年には3073億円だった市場が、16年には3165億円、17年には3265億円となる見込みで、引き続き消費者の腸内フローラへの関心などで需要は増加すると同社は分析している。
冷凍食品は14年の農薬混入事件の影響で市場が縮小していたが、15年に各社新商品や既存商品のリニューアルで市場が活性化。新規需要やリピーターの獲得がすすんでおり、さらに各社「冷凍チャーハン」に注力し新商品を投入するなど、15年に702億円だった市場が16年に786億円、17年に806億円へと大幅な市場拡大を見込む。
「包装餅」は16年に例年と比べ災害が多かったことから防災向けの保存食として需要が増加しており、市場は微増が見込まれている。
これはチルドデザート12品目、フローズンデザート7品目、ドライデザート6品目、米飯類10品目、めん類15品目、その他ステープル14品目の市場を調査・分析したもの。
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