農地土壌の放射性物質濃度分布図を作成2013年8月20日
農水省は、東電の福島第一原発事故によって、放射性物質の影響を受けた農地において除染や営農上の対策をすすめるため、農地土壌がどの程度放射性物質に汚染されているかを把握しようと農地土壌の放射性物質濃度を調査し分布図を作成している。このほど平成24年度の結果をまとめ公表した。
この調査および分布図の作成は、まず平成23年8月に福島県およびその周辺地域の農地土壌の放射性物質濃度分布図が作成され、24年3月には調査範囲を拡大したより精緻な分布図として更新された。
今回は岩手・宮城・福島・茨城・栃木・群馬・千葉の7県の約450地点で土壌中の放射性セシウム濃度の測定を行い、その結果を地図及び表形式でとりまとめた。
また、前回調査(24年3月公表)と同一地点(約110点)における農地土壌中の放射性セシウム濃度の低下率を用いて、前回調査の際に推計した農地土壌の放射性濃度分布図を更新している。
今回の調査によれば、調査範囲における農地土壌の濃度分布は、これまでの調査結果に比べて0?500bq/?の分布域が拡大するとともに、500?1000bq/?やそれ以上の濃度の分布域が減少している。そして農地土壌の放射性物質濃度が5000bq/?を超える面積は約7500ha(牧草地を除くと約6800ha)と推計している。これは24年3月公表の約8900ha(同8100ha)と比べて約16%減少したことになる。
また、24年3月公表図と今回の測定値を同一の調査地点で比較すると、約1年間で、避難指示区域外水田で19.8%、避難指示区域外の畑で15.2%、避難指示区域内農地で23.3%放射性セシウム濃度が低下していることが確認されているが、これはこの期間における放射性セシウムの物理的減衰に伴う土壌濃度の低下(17.3%)とほぼ同程度だったという。
調査地点における農地土壌の放射性物質濃度分布図(調査地全域)は農水省ホームページで公開されている。
(関連記事)
・農作物への放射性物質移行対策 農水省が研究(2013.07.10)
・放射性物質の濃度分布図つくる 農水省が15都県を対象に(2012.03.30)
重要な記事
最新の記事
-
不測事態の食料確保、スマート農業法など3法案 衆院で審議スタート2024年4月25日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年4月25日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年4月25日
-
【注意報】ウメ、モモ、などに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 和歌山県2024年4月25日
-
【特殊報】キュウリに「キュウリ黄化病」府内で初めて確認 京都府2024年4月25日
-
電動3輪スクーター「EVデリバリー」JA豊橋に導入 ブレイズ2024年4月25日
-
ほ場作業の約9割を自動化するオートコンバイン「YH6135,A7135,A」発売 ヤンマー2024年4月25日
-
むらぐるみの共同労働【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第288回2024年4月25日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「農村は国の本」~焚書として消された丸本彰造著『食糧戰爭』が復刻された2024年4月25日
-
【JA人事】JA水戸(茨城県)新組合長に園部優氏(4月21日)2024年4月25日
-
【人事異動】フジタ(4月1日付)2024年4月25日
-
米麦水分計PB-Rを新発売 ケツト化学2024年4月25日
-
全国の小学校・児童館に横断旗を寄贈「7才の交通安全プロジェクト」こくみん共済 coop2024年4月25日
-
自然とふれあう農業体験 伊勢崎市で27日に開催 パルシステム群馬2024年4月25日
-
野菜の鮮度保持袋で物流2024年問題解決へ「JAGRI KYUSHU」に出展 ベルグリーンワイズ2024年4月25日
-
粉末化でフードロス解決に挑戦 オンラインセミナー開催 アグリフューチャージャパン2024年4月25日
-
長期保存食「からだを想う野菜スープ」シリーズ新発売 アルファー食品2024年4月25日
-
生産者と寄附者が直接つながる「ポケマルふるさと納税」が特許取得 雨風太陽2024年4月25日
-
焼けた香りや音に満足感「パンの食習慣」アンケート実施 パルシステム2024年4月25日
-
埼玉県産いちごの魅力を伝える「いちごソング」が完成2024年4月25日