（株）トーメン（田代守彦社長）とニチメン（株）（半林亨社長）は１月９日、それぞれ開催した取締役会で、両社の間で互いに補完し合う双方の農業化学品事業及び医薬・動物薬関連事業を統合し、メーカー機能、販売・商社機能を合わせ持つグローバルなライフサイエンス事業体を設立することで合意に達した。
　両社のコア事業分野の統合により、商社業界トップの農・医薬事業会社を設立することで、連結経営下での両社の収益力をより一層強化することを目的としている。

　ライフサイエンス分野、特に農薬事業において、川上分野で突出した生産・研究・開発機能を発揮するトーメンと、海外の川下分野で商社業界トップの展開をはかるニチメンが事業統合を果たすことで、農薬の生産、開発・登録、普及販売及び商社としての総合機能を兼ね備えた商社業界トップのグローバルな農薬事業会社が誕生することになる。

　医薬・動物薬事業に関しては、相乗効果が大いに期待でき、統合会社はバイオ事業をも視野に入れたライフサイエンス事業会社となる。

　東京都内に本社が置かれる統合会社の社名は未定だが、この４月からの営業開始を目指している。資本構成はトーメン40％、ニチメン40％、トーメングループ及び戦略的投資家20％となっている。従業員数は約130名（連結子会社を含めると約1,400名）。
　統合により、大きなシナジー効果が見込まれることから、売上高1,500億円、経常利益170億円を目標にしている。なお、本件にはトーメンの包括的業務提携先である豊田通商（株）にも出資の検討が依頼されている。